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20万円のガンダムTシャツ バンダイ、高級ブランドとコラボ

» 2007年08月24日 15時53分 公開
[宮本真希,ITmedia]

 男性向け高級アパレルブランド「mastermind JAPAN」がバンダイとコラボレーションし、「機動戦士ガンダム」をモチーフにした衣類を12月末ごろから発売する。第1弾のTシャツの価格は20万円前後になる予定。バンダイは、海外でも評価が高い人気ブランドと組みガンダムのブランド力を高めていく狙いだ。

 第1弾のTシャツは、スワロフスキーのクリスタルガラスを使ってガンダムを表現したもので、価格は20万円。クリスタルガラスではなくビーズを使った廉価版も発売する。国内だけでなく、米国、香港、シンガポールなどでも販売する予定。

画像 バンダイのアパレル事業部デピュティゼネラルマネージャーの榊原博さん

 縫製や生地にもこだわり、最高級の綿を使った。生地を触ってみると、シルクに近いしっとりした肌触り。バンダイのアパレル事業部デピュティゼネラルマネージャーの榊原博さんは「高すぎて、普段のバンダイの衣類には使えないような良い生地」と話す。

 mastermindのデザイナー本間正章さんが「ガンダムの世界感とブランドイメージがマッチしている」として、バンダイにコラボレーションを持ちかけ、実現した。

 榊原さんはmastermindについて、「特にガンダム世代の男性に知名度が高く、世界に通用するブランド」と評価。ハリウッド俳優などにも人気があるmastermindと連携することで、ガンダムのブランド力を高める。

 榊原さんによると、10年ほど前からガンダムファンを公言するアイドル、歌手、お笑い芸人などが増えたことを受け、ファミリーや女性のファンも多くなったという。「例えばマニア向けに秋葉原でTシャツを売るのではなく、人気ブランドとコラボレーションすることで、世界にガンダムをアピールしたい」(榊原さん)

「作品の記憶が途絶えないように」

 バンダイは、18〜25歳の女性向けアパレルブランド「Sweet Razzor」を立ち上げ、9月から発売する(関連記事参照)など、玩具の枠を超えて子ども以外の年齢層向け商品にも注力している。

 しかし「バンダイとしては子どもの心をつかまなければ意味がない。少子化が進んでいるから大人向け商品も、ではない」(広報チームの種田美紀サブリーダー)と、バンダイの“故郷”はあくまで子ども向け商品にある。

 一方で「ガンダム、仮面ライダー、ウルトラマンなどは、絶えず新しい作品やゲームを投入している。種をまき続けた結果、ファン層が広がり、世代が上がってきた」。大人世代も、それぞれのキャラクターを子どものころから支えてきた現役のファン層だ。「大人向け商品も販売することで、作品の記憶がファンから途絶えないようにしたい」(種田さん)

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