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Microsoft、対EU独禁法訴訟で敗北

» 2007年09月18日 09時22分 公開
[ITmedia]

 欧州連合(EU)の第一審裁判所は9月17日、米Microsoftが欧州独占禁止法に違反したとする2004年の欧州委員会の裁定を改めて支持し、同社の控訴を棄却した。

 欧州委員会は2004年3月、Microsoftが競合他社にWindows Serverとの互換性確保のための情報を十分に提供しなかったこと、WindowsにWindows Media Player(WMP)をバンドルしたことを独占力の乱用とし、4億9700万ユーロの罰金支払いを命じた。

 このとき同委員会は是正措置として、Microsoftにクライアント・サーバ間およびサーバ間の通信プロトコルの仕様開示と、WMPなしのバージョンのWindowsの提供を命じた。またMicrosoftに対して、是正命令の順守を監視するための監視人の設置も求めた。Microsoftはこの裁定を不服とし、同年6月に欧州第一審裁判所に控訴した。

 同裁判所は今回の判決で、これらの欧州委員会の裁定のほとんどを十分な根拠があるとして支持した。ただし監視人の任命については、欧州委員会にはMicrosoftに監視人を設置させる権限はないとした。

 Microsoftはこの判決に対し「監視人に関する判決には感謝する」と述べ、今後の対応については判決の内容を精査してから決めるとしている。

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