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鏡音リンの「元ネタ」は?News Weekly Access Top10(2007年11月11日−11月17日)

» 2007年11月19日 20時27分 公開
[岡田有花, 小林伸也,ITmedia]

 先週のアクセストップは「現代用語の基礎知識 2008」に収録される「はてなキーワード」についての記事だった。4位の記事は昨年11月、5位は今年9月掲載と古い記事だが、1位の記事内にリンクを張った影響で大量にアクセスが集まった。

 10位には、歌うDTMソフト「初音ミク」の妹分「鏡音リン」についての第1報がランクインした。記事掲載時はバストアップの像と氏名など限られた情報しか公表されていなかったが、現在、公式サイトに専用ページが作られ、鏡音リンの全身像も発表されている。

 リンの詳細なプロフィールも明らかに。年齢は14歳と初音ミクの2歳下。身長は152センチ、体重は43キロ。得意な曲のテンポは85〜175BPM、得意な音域はF#3〜C#5とのことだ。

 ミクの衣装は、シンセサイザーの名機をモチーフにしていた。ヤマハが1980年代に発売した世界初のデジタルシンセ「DXシリーズ」で、「最新技術による最先端のサウンドとして広く認知されてほしいとの願いを込めた」という(関連記事参照)

 鏡音リンは、レッグウォーマーに書かれた「Electoric Voice System」の文字と、丸いスピーカー状のデザインがなにやら“怪しい”。詳しいITmedia Newsの記者によると「DXと同じFM音源方式を採用したヤマハのシンセサイザー『EOS』シリーズを参考にしたデザインでは」とのこと。

 確かにリンのレッグウォーマーを見ると、1988年発売のEOS「B200」と同じグレーカラー。さらにB200のシンボルだった大きく丸いスピーカーのようなものも目立つデザインだ。

 Wikipediaの「EOS」の項を見てみると、EOSは「Entertainment Operating System」の略だそうで、「Electoric Voice System」と似ている。

 EOS発売当時、EOSのイメージキャラクターを小室哲哉さんが務めていた。小室さんがキーボードをさっそうと弾くテレビCMも流れ、BASICでPC-88のFM音源をいじっていた中高生がその姿に憧れたものだった、という。

 丸いスピーカーを受け継いだ「B500」のCMでは、小室さんの演奏に「21世紀へ、ちょっと旅をしていた」というキャッチコピーが重なっていて、これは小室さんの別のCMだが「この音に、未来が見えるね」という感じだった。そして21世紀のいま、「Electric Voice System」を名乗るリンの声がネットに響く日が近づいている。

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