ニュース
» 2008年02月29日 19時33分 UPDATE

iPod充電器にも──フィルム型太陽電池の柔軟な活用法

フィルム型の太陽電池は、軽くて割れにくく、曲げられるのが特徴。登山に持って行ったり、iPodのポータブル充電器に応用するなど、使い方もさまざまだ。

[宮本真希,ITmedia]
画像 富士電機システムズのフィルム型太陽電池

 掛け軸のようにぐるぐる巻けます――太陽電池や水素・燃料電池の展示会「PV EXPO 2008」「FC EXPO 2008」(東京ビッグサイト、2月29日まで)で、フィルム型の太陽電池が多数展示されている。軽くて割れにくく、曲げられるのが特徴。登山に持って行ったり、iPodのポータブル充電器に応用するなど、使い方もさまざまだ。

 富士電機システムズが展示しているフィルム型アモルファス太陽電池「FWAVE」は、基板にプラスチックフィルムを使い「サランラップに電極を付けたようなイメージ」(説明員)の太陽電池だ。


画像 波打った形のものにも貼れる

 薄さは50μメートル、重さは1平方メートル当たり1キロ。ガラス基板を使った従来の太陽電池より軽く、自由自在に曲げられる。体育館などドーム型の屋根に貼り付けることも可能だ。

 94年ごろから研究を始め、昨年10月、本格的に量産を始めた。アルピニストの野口健さんがエベレストに登る際、FWAVEを掛け軸のように巻いて持っていき、テントに貼って発電。その電力でPCに給電し、ブログを更新していたという。

グンゼも太陽電池を開発

画像 ペクセル・テクノロジーズのiPod充電器。サイズは163(高さ)×103(幅)×59(奥行き)ミリ、重さは342グラム。

 フィルム型太陽電池でMP3プレーヤーを充電――桐蔭横浜大学発のベンチャー、ペクセル・テクノロジーズとグンゼがそれぞれ「フィルム型色素増感太陽電池」のデモを行っていた。色素増感太陽電池は、高温・高真空の製造工程が不要で、低コストで生産できるのが特徴。実用化に向けて各社が研究を進めている。

 ペクセル・テクノロジーズは「iPod」「iPod nano」向け充電器の試作品を展示。ケースの前面にフィルム型色素増感太陽電池が付いており、iPodを差し込むと、直射日光なら約1時間でフル充電が完了するという。

 ズボンのベルトなどに通して持ち運べ、アウトドアにも便利だ。ブースを訪れた人からは「是非すぐに売り出してほしい」という声が寄せられたという。

 グンゼの太陽電池付きトレーニングウェアも注目を集めていた。両袖とズボンの側面に、フィルム型色素増感太陽電池が一列に並んで付いており、MP3プレーヤーを接続すれば、運動しながら充電することが可能だ。フィルム型だから、体を激しく動かしても割れる心配はない。

 グンゼは3年ほど前から、岐阜大学と共同で太陽電池の研究を始めた。下着などアパレル事業のほかに、ペットボトルの包装フィルムやタッチパネルの生産も手がける同社。太陽電池の研究にも、タッチパネルの開発技術を応用しているという。


画像 充電器のケースを明けて、iPodを入れると充電できる
画像 グンゼの太陽電池付きのトレーニングウェア

関連キーワード

太陽電池 | iPod | iPod nano | ベンチャー


Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -