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世界のセキュリティソフト売上高、2008年は11%増へ――Gartner調べ

» 2008年04月24日 12時03分 公開
[ITmedia]

 世界のセキュリティソフトウェア売上高は、今年、前年比11.2%増の105億ドルに達する――調査会社米Gartnerが4月22日、報告した。2012年には131億ドルを超える見込みだという。

 Gartnerによると、現在のビジネス環境において、どのセキュリティ技術を優先させるかが、企業にとっての短期的な視点での最優先事項となっているという。特にコンプライアンス順守を求められ、同時にコスト効率のよいセキュリティ導入が要求される企業にとって、セキュリティ侵害を防ぐための次世代ファイアウォールの導入など、「悪者を排除する」ことに重点が置かれる場合が多い。

 また短期的にみれば、景気減速はIT予算の削減、特に新規ソフトウェアライセンスの買い控えにつながるため、セキュリティソフト市場の成長を妨げる要因となる。企業の合併や買収も、新たなソフトへの投資を踏みとどまらせる。またウイルス対策ソフトやメールセキュリティの分野は競争が激化しており、MicrosoftやGoogleなどの大手の攻勢は、セキュリティソフトの売上高に影響を与える可能性があるという。

 長期的にはセキュリティソフトの需要は今後も継続するとGartnerはみている。携帯電話やリモートワークスペースといったIT環境の拡大によって新たなセキュリティリスクが生まれ、また政府による新たな規制が次々に導入される以上、セキュリティを含むIT投資は今後も増え続けるからだ。

 今後はさらに複数機能を統合したセキュリティ製品が生まれ、価格競争も厳しくなるとGartnerは予測している。

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