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ぷららの「ひかりTV」、50万会員突破 計画上回るペース

» 2009年03月23日 15時34分 公開
[宮本真希,ITmedia]

 NTTぷららは3月23日、NTT東西のNGNや光回線を通じて提供するテレビ向け映像配信サービス「ひかりTV」の契約数が、3月11日付けで50万を突破したと発表した。当初の計画を上回るペースで増えているという。

 ひかりTVは、ビデオオンデマンド(VOD)と多チャンネル放送を提供しているほか、NGN向けには地上デジタル放送のIP再送信も行っている。「OCNシアター」「4th MEDIA」「オンデマンドTV」などNTTグループ企業が提供するテレビ向け映像配信サービスを統合し、昨年3月にスタートした。

画像 NTTぷららの板東社長

 当初は2008年度に48万、10年度に110万会員の獲得を見込んでいたが、今年度は計画を上回った。損益分岐点は90万会員でまだ赤字だが、「110万会員になれば黒字転換できる。計画を前倒しして、09年度に110万会員の獲得を目指す」とNTTぷららの板東浩二社長は意気込む。

 会員のうち、CATVの加入経験がない人は75%、CS放送の加入経験がない人は80%と、ひかりTVで初めて多チャンネル放送を利用する人が多いという。板東社長は「ひかりTVは多チャンネル放送の市場拡大に貢献している」と自信を見せる。

 来年度中に、BSデジタル放送のIP再送信サービスを始める予定だ。現在は東京都と大阪府で展開している地デジのIP再送信も、提供エリアを順次、全国に拡大。3月24日には神奈川県と愛知県で、5月には埼玉県と千葉県で、8月には兵庫県と京都府でスタートする。

 VODと多チャンネル放送ではハイビジョンコンテンツを拡充する。HDDを内蔵し、ひかりTVの番組を録画できる専用セットトップボックスを開発することも計画している。ひかりTVのチューナーを内蔵したPCは、東芝とNECが開発を進めており、来年度中に発売する予定だ。

 景気は落ち込んでいるが、板東社長は「ネガティブにとらえていない」という。「経済が厳しくなり、土日も家で過ごす人が増えている。比較的お金を使わず、時間を過ごせるひかりTVなどにとっては、景気悪化はプラスに働くのでは」

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