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ゲーム開発費の半額・5億円を社長自ら出資 マーベラス

» 2009年04月09日 17時37分 公開
[ITmedia]

 マーベラスエンターテイメントは4月9日、中山晴喜社長が約5億円を引き受ける第三者割当増資を実施すると発表した。開発費として約10億円を見込んでいるハイエンドゲーム機向け新ソフトの開発を計画しており、調達資金のほぼ全額を開発費にあてる。

 増資は27日払い込みで実施。増資後、中山社長は発行済み株式の約45%を保有する筆頭株主になる。

 同社はハイエンド機向けソフト開発に本格参入し、2011年3月期(10年度)までに新ソフトを発売する計画。ソフトはマルチプラットフォーム化し、日米欧での販売を予定している。

 開発費として見込んでいるのは約10億円。厳しい金融情勢下での確実な資金調達の必要なのに加え、中山社長は経営者として「ハイエンド・ゲーム機向けゲームソフトを成長ドライバーとして、株主価値を向上させる必要性を最も認識している」として、社長が増資を引き受けることで開発費の半額を調達することにしたという。

 同社の09年3月期業績は、発売予定だったゲームソフトの開発遅れなどが響いて最終赤字になる見通し。このため、3月末時点で株主資本の利益剰余金部分がマイナスになる見込みで、増資で調達する5億円はマイナス部分に相当する額で、株主資本の増強にもつながるとしている。

 中山晴喜社長は、旧セガ・エンタープライゼス社長だった中山隼雄氏の息子。

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