コラムアイデアはいいがやり方がまずい:「Opera Unite」――Googleなら「Wave」でもっとうまくやれるか?Opera UniteはP2P的な手段を提供するが、ユーザーはすべてのトラフィックをOperaのプロキシサービスに通さなければならず、またオープンソースではない点が批判を呼んでいる。2009年06月18日 17時57分 更新
FirefoxやFlockなどのオープンソース技術の支持者で、FactoryJoeというハンドルネームでブログを書いているクリス・メッシーナ氏は、昨日(6月16日)付のブログ記事で「Opera Unite」を徹底的にこき下ろした。この記事に関して、同氏のブログのほか、FacebookやFriendFeed、Redditなどのサイトに200件を超えるコメントが寄せられた。これらのコメントは、TechMemeサイトにまとめられている。 わたしも昨日、Uniteに関する紹介記事と画像をeWEEKに掲載した。メッシーナ氏は、Opera Softwareが発表した製品を次のように要約している。
メッシーナ氏は続けて、コンシューマー(Uniteが当初、ターゲットにしているユーザー)は、FacebookなどのSNSに人々の個人データが大量に保存されることを気にしてはいないと指摘する。さらに、Operaが自由主義を掲げるのであれば、なぜUniteはオープンソースではないのか、と同氏は疑問を投げ掛ける。「WebKitのおかげで、どんな企業(Mozillaを含む)でも、Webに開かれたパーソナルビューポートの市場をめぐる競争に参加できる今日、Operaプラットフォーム上で開発したいと思う企業があるとは思えない」と同氏は記している。 Ovum Researchのトニー・クリップス氏が昨日、Uniteについて電話でわたしに説明してくれたところによると、これは新しいNapsterのようなもので、P2P(ピアツーピア)コンピューティング機能をユーザーに提供するという。しかしメッシーナ氏によれば、確かにUniteはP2P的なネットワークを利用するが、ユーザーはすべてのトラフィックをOperaのプロキシサービスに通さなければならない。また、UniteのEULA(使用許諾契約書)には厳しい制限事項が記載されており、これは分散志向のP2Pの精神にそぐわない。 メッシーナ氏の投稿に対するコメント欄では、Operaの製品アナリストのローレンス・エング氏が早速、Uniteを弁護している。この説明は誤解の一部を解消するものだ。
Operaが熱狂的なオープンソース信者へのマーケティングで誠実さを欠いているかどうかという議論には、ここでは立ち入らないことにする。これはGoogle Watch(訳注:eWEEKに連載されているGoogleをテーマとしたシリーズ)のコラムであるので、斬新なリアルタイムコラボレーションプラットフォーム「Google Wave」を通じたGoogleの分散化のアプローチをメッシーナ氏が高く評価していることを指摘するにとどめたい。
しかし読者のジェイソン・グラント氏は、次のように指摘している――「Google Waveは(まだ)分散化していない。Waveを利用するというのは、機密性の高いデータをGoogleのサーバに保存することを意味するからだ。どんな企業もそういったことをしたいと思わないだろうし、しようともしないだろう」 問題は、Google Waveが実際にどういったものになるのかについては、「Google I/O」カンファレンスにおけるデモで示されたもの以外には分からないということだ。Waveが膨大なデータを飲み込む大食漢になり、プライバシー問題や独禁法の専門家たちが、それを2つに分割してしまえと騒ぐかもしれない。わたしはGoogleがうまくやると信じたいが、それはWaveが今年登場するまで分からない。 Uniteに対する否定的な報道が多いことを考えれば、ユーザー自身が試せるようにするために、GoogleがWaveのβ版のリリースを急ぐ可能性がある。Googleはオープンソースの利益になる正しい方法をOperaに示すのだろうか。 関連記事[Clint Boulton,eWEEK] Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2010. All Rights Reserved. |