米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ検事総長は7月9日、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のTaggedを詐欺的な電子メールマーケティングとプライバシー侵害で起訴する意向を明らかにした。
同氏によると、Taggedはサイトを訪問したユーザーを騙してWebメールのログイン情報を提供させ、Webメールのアドレス帳にアクセスして大量の宣伝メールを送信した。Taggedが送ったメールは「○○さん(受信者の友人)がTaggedであなたに写真を送りました」という文面で、友人から送られたメールを装っていたという。受信者が写真(実際は存在しない)を閲覧しようとすると会員登録を強要される。Taggedは登録したユーザーのアドレス帳を利用して、さらに偽のメールを送ったと同氏は説明している。
Taggedは4〜6月にかけて、このようなスパムを6000万通以上送り、「数百万人のアドレス帳と個人情報を盗んだ」とクオモ氏は述べている。多くのユーザーは、Taggedが自分のアドレス帳にアクセスしたことを知らなかったという。同氏はTaggedを起訴してこのような行為を差し止めるとともに、罰金を課す意向だ。
Taggedはこれを受けて「残念だ」とコメントし、「ユーザーの同意を得ずにアドレス帳にアクセスしたことはない」とニューヨーク州検事局の主張を否定した。新しい登録プロセスをテストしたときに、言葉の使い方に混乱を招く部分があり、そのために苦情が寄せられたと説明している。同社は既にこのプロセスを停止している。
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