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» 2009年11月17日 11時45分 UPDATE

和解成立で将来に目を向けるIntelとAMD (1/3)

IntelのオッテリーニCEOは不正行為を認めていないが、ともあれ今回の包括的和解により、Intelは欧州委員会やニューヨーク州との係争に備えることができ、両社とも技術革新に専念できるようになる。

[Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK

 AMDIntelが長期間にわたって繰り広げてきた係争を終わらせたことは結局、両社の利益に最もかなうことだ。

 8年間に及ぶ法廷闘争および8カ月にわたる交渉の末、両ライバルチップメーカーは11月12日、双方を相手取って起こしていた一連の訴訟で和解することで合意に達した。AMDはIntelに対して独禁法訴訟を提起していた。一方Intelは、AMDが製造部門をスピンオフしてGLOBALFOUNDRIESを設立した際に、AMDとIntelとの間のクロスライセンス契約に違反したと訴えていた

 両社はこれまでに数百万ドルの費用を訴訟費用に注ぎ込み、2億ページにも上る証拠資料を提出し、2200回の宣誓供述を行ったが、法廷で審理が始まるのはまだ5カ月も先のことだった。

 10年間の効力を持つ和解合意に基づき、IntelはAMDに12億5000万ドルを支払う。今後禁じられる反競争的な商慣行に関しても両社は合意した。

 この和解はAMDにとって、GLOBALFOUNDRIESを子会社として維持する義務から解放されることを意味する。またAMDは、GLOBALFOUNDRIESあるいはほかの製造企業を利用しても、Intelとの間で結ばれた新たな5年間のクロスライセンス契約に違反するという心配をしなくてもよい。

 アナリストらによると、業界全体に目を向ければ、2社のキープレーヤーが法廷闘争に気を取られることなく、イノベーションと製品開発に専念できるようになることは、業界にとってプラスになるという。

 米Endpoint Technologies Associatesのアナリスト、ロジャー・ケイ氏は「これは業界全体にとって実に良いことだ」と歓迎する。「両社の経営幹部は訴訟に多くの時間を取られてきた。これでは経営幹部は目の前の業務に専念できない」

 両社の経営幹部は今回の和解を肯定的に評価しているが、その理由は大きく異なる。AMDのダーク・マイヤーCEOおよびトム・マッコイ法務・総務担当執行副社長によると、この合意は、AMDが製品を販売する市場がより自由で公正になることを意味するという。

 「これは金銭の問題ではない」とマッコイ氏はメディアとアナリスト向けの電話会見で語った。「これは戦争から平和への転換なのだ。われわれは市場で公正かつ激しい競争を実現する道を切り開こうとしている」

 この和解は、資金不足に苦しむAMDの救済にもなる。同社は負債を返済し、財政を立て直すための資金を必要としているのだ。

 Intelにとっても、裁判官あるいは陪審員の審判に託すよりも、和解で係争を解決する方が得策だった。裁判で同社が有罪となった場合、損害が3倍になる恐れがあった。Intelのポール・オッテリーニCEOは「和解およびAMDへの支払いという結果になったが、これはIntelがAMDの主張を正当だと認めたということではない」と強調している。

 「われわれはこのプロセス全体を通じて、Intelが法律の枠内で行動したという主張を放棄してはいない」とオッテリーニ氏は語り、米国では独禁法訴訟の98%は裁判になる前に和解していると指摘した。

 「独禁法訴訟は極めて複雑であり、陪審員による裁判はどんな結果になるか予想がつかない。小切手を切るのはいつもつらいことだが、今回は現実的な和解をしたと思う」(同氏)

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