「Twitter機能が付いていないとケータイとは呼べない時代が来るのではないか。Twitterケータイ、“ツイケー”という言葉を流行らせたい」――ソフトバンクモバイルが5月18日に開いた夏モデル発表会のテーマはTwitter。プレゼンテーションの最初から最後まで、Twitter尽くしだった(→端末記事)。
「Twitterが楽しくて仕方ない」という孫正義社長は、「Twitterの楽しさを1人でも多くの人に伝えたい」と、夏モデルの音声端末のほとんど(14機種)に、Twitterアプリやウィジェットなどをプリインストールすることを発表した(→端末に関する記事)。
(1)待ち受け画面から簡単にTwitterにアクセスできる「Twitterウィジェット」(米Twitter提供)、(2)Twitterクライアントソフト「TweetMe」のS!アプリ「TweetMe fot S!アプリ」(フライトシステムコンサルティング提供)、(3)有名人のつぶやきなどを簡単に検索できるウィジェット「twinavi」(CGMマーケティング提供)――のうち、各機種に合った機能をプリインストール。6月中旬からは「ツイッターおまとめサイト」でダウンロード配布し、プリンストールされていない携帯でも使えるようにする。
Twitterの会員数は世界で1億800万人以上で、日本でユーザーの伸びも著しい。孫社長によると、iPhoneユーザーの28%がTwitterを使っている一方、一般のケータイユーザーの利用率は3%。「ケータイユーザーでもTwitterをやってみたい人が絶対いるはず」と、ケータイからTwitterを使いやすくすることにしたという。
Twitter関連サービスのマネタイズについて孫社長は、「いずれお金は付いてくる。Twitterをやるならソフトバンクケータイというイメージが定着すれば、多くのファンが付いてくる」と話すにとどめた。パケット通信をあまり使わないケータイユーザーにもTwitterを利用してもらい、パケット定額制加入率を高める狙いもありそうだ。
発表会では、津田大介さんや広瀬香美さんなどTwitterの有名ユーザーのコメント動画を紹介したり、ゲストの上戸彩さんの姿を携帯電話で撮影し、孫さんが自らのアカウントに投稿する場面も。発表会の様子はUstreamでライブ配信し、Twitterで意見や感想を募集。ハッシュタグ「#softbank」には発表会終了までの約1時間半で4万6000以上のツイートが集まり、会場前方のスクリーンに次々に表示された。米Twitterのエヴァン・ウィリアムズCEOもUstream画面で登場。「Twitterウィジェットにわくわくしている」などと話した。
青少年ネット規制法に基づき、Twitterは未成年の端末ではフィルタリングの対象になる可能性が高い。この点について孫社長は「大人と学生がコミュニケーションできないのはナンセンス。選挙運動でTwitterが使えないのと同様、世界中から笑われる。政府がフィルタリングをかけるというならわたしは総務省にガソリンを持って行って火をつける。間違った基準は即刻変えねばならん!」などとヒートアップしたが、発表会終了後に「完全な冗談です。不適切発言お詫びします」とツイートしていた。
「左手にTwitter、右手にUstream、真ん中にiPhone。これは新『3種の神器』。世界中の人びとがつながり、コミュニケーションできれば、人類はもっと平和になるのではないか」と孫社長は話し、Ustream関連の取り組みの強化も発表した。
ソフトバンク子会社のTVバンクと米Ustreamが合弁で、新会社・Ustream Asia(資本金、資本準備金とも2億円)を設立し、Ustreamの国内展開とアジア展開を推進する。iPhone向けのUstreamアプリ「USTREAM Viewer」「USTREAM Broadcaster」の日本語版も提供する。
Ustreamで配信するイベントのチケット販売や、広告などで収益化していく考え。来日中のUstreamのジョン・ハムCEOも発表会に出席し、「合弁会社設立はうれしい」など話した。
ソフトバンクモバイル端末向け公衆無線LANサービス「ソフトバンクWi-Fiスポット」の拡大も発表した。「BBモバイルポイント」のアクセスポイント(全国のマクドナルドなど約4200カ所)とスターバックス店舗に加え、ミニストップ、日本サブウェイなど約60社の店舗に順次導入し、1万8000カ所に広げる計画だ。
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