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宇宙に帆を張る「IKAROS」、もう1つの分離カメラでも撮影成功

» 2010年06月28日 19時56分 公開
[ITmedia]
画像 分離カメラ「DCAM1」からの映像

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月28日、宇宙ヨット実証機「IKAROS」(イカロス)に搭載した2台目の分離カメラ「DCAM1」で、IKAROSの姿の撮影に成功したと発表した。

 DCAM1は約6(直径)×6(高さ)センチの円柱形状。バネで本体から放出され、撮影した画像を無線で本体に送信。一度放出すると本体に戻ることはない。


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画像 液晶デバイスの動作環境確認のため、ON状態のデバイスとOFF状態のデバイスが交互に並ぶように通電して撮影。AとA、BとB、CとCのそれぞれを比較すると、ON・OFFの状態が分かりやすい

 撮影した画像で、本体の液晶デバイスの動作環境も確認した。液晶デバイスは、燃料を用いず、太陽光圧のみを利用してセイルの姿勢制御を行うための実験機器。通電すると表面の反射特性が変わるため、写真に写った反射の様子から動作環境を確認できる。

 IKAROSはソーラーセイルを張って太陽光(光子)を受けて進む“宇宙ヨット”。5月21日に金星探査機「あかつき」とともに打ち上げられ、6月10日、地球から約770万キロ離れた宇宙でセイルを全て展開。16日には1台目のカメラ「DCAM2」での撮影に成功し、写真を公開している。

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