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最も安易なiPhoneのパスコード 筆頭はやはり……

» 2011年06月15日 15時34分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 iPhoneを他人に操作されないために設定するパスコードの数字の最も安易な組み合わせとは――米国のアプリケーション開発者が自身のiPhone向けアプリケーションを使って、ユーザーのパスコード設定の傾向を調べ、ブログでランキングを発表した。

 この調査はアプリケーション開発者のダニエル・アミテイ氏が、iPhoneの無許可利用を監視するアプリケーション「Big Brother Camera Security」を通じて実施した。iPhoneの画面とほぼ同じ作りのパスコード設定画面をBig Brotherに導入し、この画面に入力されたパスコードの傾向は、iPhoneのパスコードの傾向に近いと推定した。

 この方法で収集したパスコード20万4508件のうち、最多は「1234」で、8884件と突出していた。次いで「0000」(5246件)、キーパッド中央の番号を上から下にたどった「2580」(4753件)、「1111」(3262件)、「5555」(1774件)の順に多く、以下10位までのパスコードだけで全体の15%を占めていた。

 iPhoneでは10回まで違ったパスコードを試すことができるため、15%の成功率で計算すると、iPhone約7台のうち1台は簡単にロックを解除できてしまうとアミテイ氏は試算する。

 さらに、1990〜2000年の年号を使ったパスコードはすべて上位50位以内に、1980〜1989もすべて100位以内に入り、誕生年や卒業年をパスコードに設定している人が多い実態も判明。盗み見しようとする相手がユーザーの誕生年などを知っていれば、解除されてしまう確率は一層高まるとしている。

 なお、この調査に使われた「Big Brother Camera Security」は、同氏がブログにこの調査結果を掲載した直後にApp Storeから削除されたという。ユーザーデータの収集が問題にされたとみられるが、同氏はこれについて、「Big Brotherで収集したのはパスコードの番号のみであり、番号と結び付けてユーザーや端末を特定することは不可能だ」と弁明している。

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