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どうなるパケット定額制 Xiで新方式導入のドコモ「3Gは当面維持したい」

» 2011年09月08日 20時10分 公開
[ITmedia]

 NTTドコモは9月7日、LTE「Xi」の新料金プランを発表した。来年10月から、1カ月当たりの通信量が7Gバイトを超えた場合、通信速度を落とすか追加料金の支払うかのどちらかからユーザーに選んでもらう形にする。1%のユーザーが全体の3分の1のトラフィックを占めている現状もあり、「ヘビーユーザーに公平に負担していただく」(山田隆持社長)という狙いもある。3G(FOMA)の定額制は「できるだけ維持したい」という。

photo タブレット新製品を発表する山田社長

 新プランは、Xi対応タブレット2機種「GALAXY Tab 10.1 LTE SC-01D」(韓国Samsung Electronics製)と「ARROWS Tab LTE F-01D」(富士通製)を10月に発売するのに合わせて導入する。

 2年契約する場合の「Xiデータプラン フラット にねん」は、月額5985円(来年4月末までは4410円)の定額、「Xiデータプラン2 にねん」は2500円〜6510円(来年4月末までは2500円〜4935円)の段階制となる。

 新プランでは、来年9月末までは販促によるモラトリアム期間として、毎月の通信量にかかわらず最大75Mbpsのサービスを利用できる。

 だが同年10月1日以降は、1カ月の通信量が7Gバイトを超えた場合、通信速度が128Kbpsまで遅くなる。追加料金(2Gバイトごとに2625円/月)を支払えば、通常速度で利用できるようになる。翌月になると通信量はリセットされ、7Gバイトまでは通常サービスを利用できる。

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photo 定額制オンデマンド動画配信「Hulu」のドコモタブレット向け配信で協力。山田社長とHuluのジェイソン・カイラーCEO

 従来は5Gバイトをプラン内の上限としてきたが、山田社長は「より安心して使ってもらえるように7Gバイトに引き上げた」という。ユーザーの98%が7Gバイトまでの通信量で収まっており、Huluの動画なら30時間分に当たると説明する。一般的なサイト閲覧なら約2万4400回分に当たるという。

 発表会後、取材に応じた山田社長は「できるだけ3Gの定額制は維持したい。その代わり、LTEでは段階制を導入させてもらった」と話した。現状では「1%のお客がドコモ全体の3分の1のトラフィックを使っているという現状」があり、「ヘビーユーザーに公平に負担していただくために段階制にした。ヘビーユーザーはLTEのほうがはるかに快適なはず」という。

 「3Gは当面、このままフラット(定額)で行きたい」と話す一方、「今後のトラフィックの状況を見ていかなければならない」という。昨年から今年にかけ、同社はパケットトラフィックは2倍に伸びるだろうと想定して対策を進めているという。

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