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Reader XIとAcrobat XIのセキュリティ機能は? Adobeが強化ポイントを説明

» 2012年10月19日 07時33分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 米Adobe Systemsは、このほど公開したPDF閲覧ソフトと編集ソフトの新バージョン「Adobe Reader XI」「Acrobat XI」で、「保護モード」をはじめとするセキュリティ機能の強化を図っている。

 同社のブログによると、保護モードはReader Xから導入され、「サンドボックス」と呼ばれるセキュリティ機能を取り入れている。また、Acrobat X(10.1)にも「保護されたビュー」が導入され、それ以降、ReaderとAcrobat Xのサンドボックスを破る攻撃が出回ったことはないという。

 新バージョンのReader XIでは、保護モードがさらに強化され、マルウェアなどによる書き込みを防止する機能に加えて、情報が盗まれるのを防ぐために、リードオンリーの動作も制限されるようになった。保護されたビューの機能はReaderにも導入され、Acrobatでも強化された。

 エンタープライズ向けには、「Adobe PDF Whitelisting Framework」の機能が加わった。例えば特定のPDFファイルやWebサイトやホストを選んでJavaScriptを許可するなど、管理者が高度な機能を選択的に有効にできる。

 このほか、攻撃者による脆弱性の悪用を一層難しくするための「Force ASLR」のサポート(Windows 7と8に対応)、デジタル署名用の「Elliptic Curve Cryptography」(ECC)のサポートなどが盛り込まれている。

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