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違法ダウンロードの示談金拒否で9歳女児のPC押収──フィンランドで

» 2012年11月26日 11時42分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 著作権保護団体から身に覚えのない違法ダウンロードについての示談金を請求されたが拒否したところ、警察に娘のPCを押収された──。2005年の法改正で著作権侵害ファイルのダウンロードが違法とされているフィンランドでの話を、ファイル共有関連の専門ブログメディアTorrentFreakが11月22日(現地時間)に伝えた。

 ある男性の元にこの春、非営利著作権保護団体CIAPCから示談金600ユーロ(約6万3000円)と秘密保持誓約書への署名を求める文書が届いた。この男性のアカウントが著作権を侵害する楽曲をダウンロードしたことが判明したという。実際には、9歳になるこの男性の娘が親が知らない間にGoogle検索で見つけた楽曲をThe Pirates Bayから落としたのだった。

 男性がこれを拒否したところ、11月になって捜査令状を持った警察が自宅を訪れ、娘が愛用している“くまのプーさんPC”を証拠として押収したという。

 フィンランドの法律では、著作権を侵害していると知りながら違法なコンテンツをダウンロードすることは違法であり、作曲家などの著作権保有者に告訴される可能性がある。CIAPCはフィンランドのレコードレーベルなど多数の著作権保有団体が加入する団体で、違法ダウンロードを監視している。CIAPCはTorrentFreakに対し、この秋だけでこの男性を含む28人のインターネットユーザーに示談金を提示したことを認めたという。この男性は示談金支払いを拒否したため、CIAPCに告訴されるとみられる。

 日本でも10月1日に違法ダウンロード罰則化が施行された。違法にアップロードされた有償の音楽ファイルや映像ファイルを違法であることを知りながらダウンロードした場合、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が科される。

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