共同創業者など同じ夢を共有する仲間が得られれば、困難を乗り越える力が増す。自ら起業しない人は、起業家をサポートし、励ましてほしいとシルバーマン氏。「リスクを取る人は、失敗したらどうするのといつも言われる。みんなは応援団になるだけでいい。励ましてやらせてあげる道を作ってほしい」
家族や周囲の支え、理解も、起業家を奮い立たせる。「仕事をやめて会社を作ると言った時、妻は『やれば?』と言った。私が年を取り、昔やりたかったことができなかったと愚痴るおじさんにならないようにしてくれた」(ゼンストローム氏)
シリコンバレーには、起業家の夢を応援してくれる人が多いという。「わたしはワシントンからシリコンバレーに来たが、たくさんの成功者、失敗者がいて、勇気をもらった。世界のどこにいても、自信を持って物事を進める気持ちと応援してくれる人がいれば、シリコンバレー以外でも会社は興せる」(シルバーマン氏)
「日本は特殊な市場だ」と言われがちだが、ルービン氏は「ほかの国とそんなに変わらない」と指摘する。むしろ、新たなエコシステムに柔軟に対応できる日本市場は、新しいプラットフォームが普及しやすい環境にあるという。
Androidが日本で普及した背景には、「iモード」のような携帯電話のプラットフォームを消費者が使い慣れていたことに加え、1990年代に半導体をベースにしたものづくりが発展したことがあるとみる。「半導体は、ミドルウェアなどを載せられるプラットフォームだ。日本はプラットフォーム産業を作るのに慣れていたのだろう」
ドーシー氏も「日本のエコシステムはすばらしい」と絶賛。Twitterが公式に日本語版を出す前に、日本の開発者は日本語クライアントを開発。「自分たちが作ったものを、文化に即してクリエイティブに使ってもらえるのが面白かった」
スウェーデン出身のゼンストローム氏は、「起業家は、最初からグローバルを目指してほしい」と話す。「わたしは大学時代に英国と米国に留学し、国際的な視点が身につき、人生が変わった。外国語を学び、海外に行ってほしい」
「起業家は、世界中の人を日本の考え方に染めるぐらいのオープン性を持たなくてはいけない」とルービン氏。「日本でいいものは、世界でもいいんだと思えると、日本をベースにしながら世界に展開できる」
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