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ハッカー集団「LulzSec」のメンバー4人に英国で実刑判決

» 2013年05月17日 07時18分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 英検察当局は5月16日、ハッカー集団「LulzSec」のメンバーだった4人へ合計7年の禁錮刑が言い渡されたと発表した。

 LulzSecが絡んだとされる一連の事件では、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)などの大手企業や各国の政府機関などに対して相次ぐサイバー攻撃が仕掛けられ、個人情報や部外秘情報が大量に流出した。

 一連の事件に関連して、米国英国の捜査当局はLulzSecの幹部だったとされる数人をコンピュータ不正使用などの罪で逮捕・起訴していた。

 英検察当局の発表によると、このうちライアン・クリアリー被告は禁錮32カ月、ジェイク・デイビス被告は同24カ月、ライアン・エイクロイド被告は同30カ月の実刑をそれぞれ言い渡された。また、マスタファ・アルバサム被告は2年間の執行猶予付きで禁錮20カ月を言い渡された。

 担当検察官は「LulzSecハッカーの行為は卑劣かつ悪質だ。自分たちのプライバシーや身元を念入りに隠しながら、ハッキングを通じて何百、何千という罪のない個人のプライベートな情報を公表した。企業も深刻な損失をこうむり、評判が傷ついた」と断罪した。

 同検察官によれば、この事件の影響で、ある米国企業の幹部は失業し、殺人予告を受けて子どもを移転させなければならなくなったという。

 デイビス被告やエイクロイド被告は米国でも一連のハッキングに関与した罪で起訴されている。この事件では、「Sabu」を名乗っていた米国人のヘクター・ザビエル・モンセグール被告が米国で2011年に逮捕・起訴されて罪状を認め、同被告が米連邦捜査局(FBI)に協力したことが発端となって、ほかの幹部の逮捕に至ったと伝えられている。

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