ITmedia NEWS > セキュリティ >
セキュリティ・ホットトピックス

身代金要求のマルウェアに「新製品」発売の動き

» 2014年01月08日 07時32分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 コンピュータ上のファイルを人質に取ってユーザーを脅迫するランサムウェア(身代金要求型マルウェア)の「新製品」を売り出そうとする動きがあるとして、セキュリティ研究者でつくるマルウェア対策啓発ブログ「Malware Must Die!」が各国の捜査機関などに対応を促している。

 それによると、Windowsを標的とする新手のランサムウェアの発売予告メッセージは2013年11月から12月にかけて、サイバー犯罪者が利用するハッカーフォーラムなどに掲載された。

 同ブログに掲載されたスクリーンショットによれば、この「新製品」はシステムに常駐してWindowsキーやエスケープキーを無効にさせ、タスクマネージャやコマンドプロンプトなどのWindowsユーティリティをブロックする機能を持つ。HDDや共有ドライブ上にあるファイルは全て暗号化して、ユーザーに身代金を要求するという。

ランサムウェアの発売予告(Malware Must Die!より)

 2013年には「CryptoLocker」と呼ばれるランサムウェアが猛威を振るったが、今回のランサムウェアは「Prison Locker」「Power Locker」などの名称で呼ばれている。既に開発はほぼ完了した段階で、チュートリアルやQ&Aも存在するという。

 Malware Must Die!ではこのマルウェアについて、「地下フォーラムでは犯罪者らが高い関心を寄せており、流通すれば深刻な損害が発生するのは必至」と指摘。作者の特定につながりそうな情報のスクリーンショットも公開し、流通を食い止めるために国際刑事警察機構(インターポール)や米連邦捜査局(FBI)など世界の捜査機関が捜査に乗り出すよう呼び掛けている。

関連キーワード

脅迫 | ランサムウェア | 犯罪


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.