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新料金プランは「ドコモに見劣りするものにはしない」 ソフトバンクモバイル、900MHz帯LTEは今夏にも

» 2014年05月07日 19時01分 公開
[ITmedia]
photo 決算を説明する孫社長=ソフトバンクのライブ配信より

 ソフトバンクモバイルの孫正義社長は5月7日、今春スタート予定としていた900MHz帯LTEについて、今夏にスタートできる見通しになったと明らかにした。また直前に延期していた「スマ放題」プランについて、再検討した上で「この1〜2カ月で発表できるだろう」との見通しを示した。

 900MHz帯LTEは当初は今春のスタートを予告。既存の2.1GHzと1.7GHzを合わせた「トリプルLTE」をうたっていた。

 孫社長によると、総務省から割り当てられた900MHz帯のうち5MHzを3Gに使用しているが、残り10MHzはICタグや業務用無線で利用している業者に移行してもらう必要があったという。この作業が進み、帯域確保のめどがたったため、今夏にもサービス開始が可能になるとしている。具体的なサービス内容や開始時期は明言しなかった。

新料金プランは「出す以上は見劣りするものにはしない」

 同社は1月に“実質的な通話定額”をうたう料金プラン「スマ放題」を発表し、4月中に開始する予定だったが、直前になって延期した。NTTドコモが音声定額などを含む「カケホーダイ&パケあえる」を6月1日からスタートすると発表したのを受けたとみられる。

 孫社長は「音声定額は世界的な流れ」としつつ、「NTTグループはある意味ずるい。固定は圧倒的、ドコモもシェアが高く、音声定額をやっても自分のグループに収益が入るので実行しやすい。われわれは無制限に許していいのか。その分コストが外に流出する面もある」と、プランの設計について検討を重ねているもようだ。

 新プランは「この1〜2カ月で発表できるだろう」との見通しを示した。ただ「場合によってはドコモの結果を少し見るかもしれないし、ドコモの直前・直後になるかもしれないが、ドコモがあのような料金を発表した以上、出す以上はドコモに見劣りするようなサービスにはしない」と述べた。

 KDDIの田中孝司社長は、ドコモのカケホーダイについて「もう少し様子を見たい」と慎重な姿勢を示している。

SIMロックフリーは「熱が冷めているのでは」

 端末のSIMロックフリー化については「SIMロックフリー端末は需要がほとんどなかった。SIMロック解除について多くの声が出たが、iPhoneがソフトバンクだけだったころとは異なり、ドコモからもauからも提供されており、Apple自ら日本でSIMロックフリーiPhoneを提供している。SIMロックフリー端末の話は熱が冷めてるのが実態では」とした。

 また同社は今夏以降、大規模な新端末発表会を当面開催しない方針を明らかにした

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