PC遠隔操作ウイルス事件の「真犯人」を名乗る人物から届いたメールについて、同事件で逮捕・起訴された片山祐輔被告が5月16日の公判後に記者会見し、「信憑性は高いように思う」などと述べた。
メールには、片山被告がルート検索した地名などが書かれていた。片山被告は「経路検索した場所として挙げられている場所がほぼ全部合っています。そのへんのことから、信憑性は高いように思います」と話した。
片山被告が自ら出した“自作自演”のメールではないか、という疑惑はきっぱりと否定。真犯人を名乗る人物からメールが送られた際、自作自演を疑われることを予想し、事前に対策を採っていたという。
拘置所から出た後に利用しているPCは、新たに買った1台のみで、通信を記録し続けるソフト「パケット警察」を入れ、パスワードは弁護士が管理し、片山被告は解除できないようにするなど「怪しい通信はしていない、Torなどは使っていないと言えるよう備えていた」。ネットカフェも一切利用していないという。
メールが届いた午前11時37分、片山被告は公判中だった。「犯人が私がアリバイがある時刻を選んでメールを送ってくれたのかは分からないですけど」。ただ、「どうせ出すなら拘留されているうちに出してほしかった」とも。「公判中ではあったが、誰かに頼んだと言われることは避けられない。もっと早くに出してほしかった」
“真犯人”の印象を問われると、「この文面を見る限り、相当な、サイコパスみたいな人なんじゃないかなあと。人の権利とかどうも思ってないような、ひどいやつではないかと思っています」と述べた。
「わたしとしては、これをもってこの裁判を終わりにしてほしい、そればかり思ってます」(片山被告)
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