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» 2014年05月20日 17時07分 UPDATE

詳報・遠隔操作事件・佐藤弁護士会見その2:「サイコパスは自分」 有罪なら送信タイマーでメールを送るつもりだった 河川敷では見られていないと思っていた (1/3)

横浜CSRF事件はやってみたら簡単にできてしまった。送信タイマーによるメールトリックは以前から考えていた。雲取山のUSBメモリは自分で埋めた。佐藤弁護士が事件について、片山被告から聞いたことを語った。

[ITmedia]

なぜ事件を起こしたのか

 片山さんは述懐する形で述べていた。ラストメッセージに警察・検察の恨みが書いてあるが、最初はそういうものではなく、横浜CSRF事件はやってみたら簡単にできてしまったと。「iesys」を作って4人が誤認逮捕され、不謹慎だが「やった」という気持ちになったと言っていた。

 以前、真犯人についてどうかと聞いたところ、片山さんは「真犯人はサイコパスだと思います」と言っていた。彼いわく、自分がそうなんだという。うそが平気でつけると。うそは巧みだと思うが、意図的にやっているのではなく、自然な感じでできてしまう。そう自分で精神分析している。病気というか──もう1つ、「ポイントオブノーリターン」、引き返せないポイントという言葉を使ったことがある。警察が捜索するのはしょうがないが、任意で事情を聞いて逮捕にまで一気にもっていったことで引き返せなくなったと説明してきたが、自分がポイントオブノーリターンを超えてしまっていたと説明していた。どこかで引き返せなくなっていたと。

photo 真犯人のメールに「信憑性が高いと思う」と片山被告はコメントしていた

「壊れている」

 全く新しい観点から見ないといけないだろう。前の事件の時に「解離性人格障害」という診断があった。現在は適応障害やうつだが、現在は薬は飲んでいなという。もっと別の角度から考えていかないといけないだろう。弁護の考えもまとまらないが、こういう事態になってみて、もし事件から学ぶことがあるとすれば、どうしてああいう人が生まれたということ。半分だまされたということだが、現代の病理ですね。そういうことを考えないと。

 あるサイトが、ラストメッセージの中に「壊れている」と表現している部分がある、これが片山氏の心象風景ではないかと指摘していたが、これがぴたっと当たっていた。母親に対する感情ですね、そこから衝動的に今回の行為に出てしまったのではないか。ぜひ心理面に光を当ててほしい。残念ながら私はそういう配慮が及ばなかった。

 事務所に着いてから、片山さんは電源を切っていたたスマホのメールを読んでみたところ、母親からのメールは「あなたが真犯人だったとしても受け入れる」という内容だったようだ。

 母親に合わせる顔がないと言っていたが、意を決して電話をさせた。そうしたら、母親は私には分かっていたというようなことを、うそをつき通すことはできなかったんですねというようなことを言っていた。ちゃんと出てくるの待ってるというようなことを言い、片山さんも悪かった、悪かったと言っていた。お母さんと電話していた時、受け入れると言われていた時に涙ぐんでいたような記憶ある。検察官を待つ時間、親しかった友人にも電話をしていた。

どこまで反省しているかは分からない

 誤認逮捕された人に対しどう思うのかも当然聞いた。すいませんということは言っていたが、通り一遍の言葉で言えるようなものでもないし、精神状態を考えてもどこまで反省しているかは分からない。愉快犯的なものでもあり、どこまで理解しているかはわからない。

 仕掛けたのは6〜7人だと言っていた。真犯人はメールでたくさんの人をのぞいたといっていたが、あれはうそだと。

これ以上人をあざむくことをしないで

 2日後に公判の予定があるが、地裁に連絡して証人尋問をやめた。2日後は被告人質問しかやりようがないが、精神的にも安定していないし、どういうことを聞いていいか分からない。裁判所が決めることだが、次回は打ち合わせ程度とし、31日に次の公判が予定されているから、そこでまとまった形で心境をしゃべらせてもらうのが適切では、と伝えた。

報道陣:──昨日は「無罪」を主張していたが。

 昨日の時点ではまさにそういう風に考えていた。昨日の段階では真犯人からのメールであることは間違いないと言っていた。片山さんが送ったものではないと。半分は正しかったが、半分は裏切られた形だ。秘密のPCとスマホも持っていた。わたしたちをあざむいていた。

 こんな言い方してどうかとも思うが、今回の件はむしろよかったのではないかと言った。これがなければこのまま無罪の主張を続けただろう。それを見破るのは検察の役割だと、そういう割り切り方も可能だったが──

 4月、母親が落ち込んでいるということで、東北への旅行に母親や事務所の者と行き、とても良かったという。お母さんが1つのきっかけ。スマホを埋めるのを見られていたことがまさかばれるとは思わなかったが、DNAなどには無頓着だったので、パーフェクトに自分のスマホだと分かるものだった。これが起きなかったらわれわれもだまされっぱなしだった。良かったじゃないかと、これ以上人をあざむくことをしないで、何があったのか説明することが役割だ、それに私は付き合うよ、と言った。

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