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「ここまで話題になるとは」――大学生協「単位パン」人気に「生協の白石さん」もびっくり 実際に食べてみた(1/2 ページ)

» 2015年01月21日 17時26分 公開
[岡田有花ITmedia]
画像 単位パン

 「ここまで話題にしていただけるとは、想定していませんでした」――ベストセラー書籍「生協の白石さん」(講談社、2005年)で知られる、法政大生協小金井店(東京都小金井市)店長の白石昌則さんは、「単位パン」の反響に驚きを隠さない。

 単位パンは、大学卒業に必要な「単位」の焼き印が大きく押された円形の平らなクリームパンで、首都圏を中心とした大学生協の売店で1月13日〜23日の2週間、限定販売している。「単位を売ってほしい」という、大学の期末ならではの要望に生協が全力で応えた商品で、ネットなどで話題を集めて人気商品となり、連日売り切れが続いている。


画像 法政大生協小金井店の売り場で「単位パン」を紹介する白石さん
画像 購入するとレシートに「単位」と印刷される

 同店を取材した1月21日も、記者が滞在した数十分ほどの間に何人もの学生が買っていき、人気の高さがうかがえる。「単位ヤバいんです。今から試験なんで、単位パンに賭けて頑張ります。これで単位、完璧ですよ!」――単位パンを購入した1年生の女子学生はこう話し、試験に向かっていった。

 単位パンの企画は大学生協の商品会議で行われ、白石さんも参加していた。「商品化にあたり、当初の想定は袋に『単位』と印刷した、表面が無地のパンでした。しかし、メーカーさんが気合を入れ、焼印用のこてを作成し、7秒に1個のペースで丁寧に粛々と、手押ししてくれることになったのです」などと、同大生協の公式Twitterで企画時のこぼれ話を明かしている。


画像 単位パンの特設売り場。POPには「人間の煩悩の数、108。単位パン、108円。」などと書かれている
画像 売り場には湯島天神のお札が

 同店での発売する際、「変わり種商品なので、売るからにはちゃんとプッシュしよう」と特設売り場で大きく展開。初日は100個が約3時間で完売したという。その後もTwitterやテレビで話題になり、同店だけでなくほかの生協店舗でも売り切れ続き。工場で増産しているが、人気に追いつかない状態だ。

 同店の単位パン特設売り場には、湯島天神の学業成就のお札がうやうやしく飾られている。「せっかくなので縁起の良い商品にしたい」との思いで、発売前に単位パンの焼き印を携え、学問の神様・湯島天神(東京都文京区)にお参りに行ったという。

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