NTTドコモは5月13日、同社として初めて、Androidを搭載した折りたたみ型フィーチャーフォン「ARROWSケータイ F-05G」「AQUOSケータイ SH-06G」を発表した。使い勝手はフィーチャーフォンを踏襲しながら、スマートフォン向けWebサイトの閲覧や、「LINE」の利用が可能。フィーチャーフォンの料金体系を適用する。「“ガラケー”のような操作性の端末は、これからも作っていく」と加藤薫社長は話す。
それぞれAndroid 4.4を搭載。ワンセグや赤外線通信機能は備えたが、おサイフケータイやインカメラ、Wi-Fi通信機能などは省き、「ケータイで通話とメールができれば十分」なユーザー向けに開発した。
実際に触ってみると、使い勝手はまさにガラケー。メニューアイコンは「メール」「Web」「カメラ」などに限られており、迷わず操作できる。
Webサイトは「iモード」ではなく、スマートフォン向けポータルサイト「spモード」にアクセスする仕組み。LTEに対応せず、FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)で通信するため、Webサイト表示は少々“もっさり”するが、たまにしかWebサイトを利用しない人には十分かもしれない。
「ARROWSケータイ F-05G」は、約3.4インチ(480×854ピクセル表示)の液晶ディスプレイと約810万画素カメラを搭載。防水・防塵機能を備えた。1700mAhバッテリーを備え、連続900時間以上の待ち受けが可能という。
Webサイト閲覧時は、ポインタを方向キーでなめらかに移動させる「マウスモード」か、サイト内のリンクやフォームを方向キーで1つずつ移動させる、「iモード」の操作感に近い「ケータイモード」が選べる。
「AQUOSケータイ SH-06G」は、約3.4インチ(540×960ピクセル)液晶と約500万画素カメラを搭載。防水性能を備えた。テンキー全体がタッチパッドとして機能し、指でなぞって操作できる「タッチクルーザーEX」を搭載。スクリーンショットを簡単に撮れる機能も備えた。
「特に音声通話、メールをするだけでいいという方から、フィーチャーフォンを求める声は多い。個人株主からも『ガラケーはずっと作ってください』と言われる。そういう操作性のものは、これからも作っていく」と加藤社長は話す。
旧来の“ガラケー”ことiモード携帯は、LinuxやSymbian OSをベースにしていた。「今後、LinuxやSymbianのサポートは切れ、部品もなくなってくるのではないかという意味で、Androidも使いながらフィーチャーフォンを作っている」。
Android搭載フィーチャーフォンのメリットは、「LINEなどAndroidアプリを簡単に移植できること」。部品もAndroid向けのものが多く供給されており、「経済的な端末が作りやすい」という。夏モデルの2機種は最低限の機能に絞ったモデルにしたが、「冬はテイストの違うものも出てくる」という。
iモードやiアプリが利用できるLinux/Symbianベースの「iモード携帯」も「できる限り供給したい」という。既存モデルの販売を可能な限り継続するほか、新機種を出す可能性も残っているとした。
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