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LINE、2015年売上高は前年比1.4倍の1207億円 ゲームや広告、スタンプが国内外で好調

» 2016年01月28日 13時15分 公開
[ITmedia]

 LINEは1月28日、2015年通期の全社売上高が前年比40%増の1207億円だったと発表した。「LINE」は月間アクティブユーザー数(MAU)が世界2億人を超え、LINE事業単体では43%増の1105億円となっている。

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 全社売上高のサービス別内訳はコンテンツ41%、コミュニケーション24%、広告30%、その他5%。

 LINEのMAUは2015年12月末時点でグローバルで約2億1500万人、主要4カ国(日本、タイ、台湾、インドネシア)では約1億4470万人に達した。急速にユーザー拡大を続けるインドネシアをはじめ、中東地域でも伸びが目立っているという。

 コミュニケーション分野の主軸のスタンプ事業では、人気キャラクターの公式スタンプ、ユーザーがスタンプを制作・販売する「クリエイターズスタンプ」ともに国内外で売り上げが堅調に増加。公式スタンプではアニメーションや音声を伴うものの人気が高い。

 クリエイターズスタンプは台湾、タイでも人気が高く、オフラインイベントの開催なども行っているという。今後も引き続き、各国でトップクリエイターを生み出すとともに、書籍化などサービス外での活躍の場を広げるよう支援する。

 コンテンツ分野の中核となるゲームは、第4四半期にグローバルで7タイトルを新たにリリース。「LINE:ディズニー ツムツム」「LINE ポコポコ」など既存タイトルは、特に海外で売り上げを伸ばした。セガゲームス セガネットワーク カンパニーとの協業タイトル第1弾となるアクションRPG「フォルティシア SEGA×LINE」をはじめ、カジュアルゲームだけでなく、ミッドコアジャンルにも力を入れていく。

 広告分野は、LINE公式アカウントやスポンサードスタンプ、LINEスタンプフリーコインなどのマーケティングプラットフォームとしての利用が進み、全体の売り上げに占める割合が14年度の27%から30%に上昇した。新たな施策として、11月からLINEのタイムラインに広告・配信表示を行うテストを開始しており、日本と主要な海外各国で段階的に導入していく考えだ。

 出澤剛社長は「広告売り上げの伸びと日本以外の主要国での売り上げの伸びが大きく増加し、全体の売り上げをバランスよく増加させることができた。特にトップシェアを取れている台湾・タイでプラットフォーム化を進め、売り上げも伸長している」と15年度の業績を総括し、生活に密着したプラットフォームとして、さらに多様なビジネスモデルを展開していく――と今後の方針を述べている。

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