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座るだけで心拍測定するオフィスチェア、ダイキンが開発 “仕事がはかどる空調”実現へ

» 2016年02月17日 15時05分 公開
[ITmedia]

 空調機器メーカーのダイキン工業は、座っているだけで心拍を測定できるオフィスチェア型センサーを開発したと発表した。東京・大手町のビジネス交流施設にセンサーを設置し、空調や照明などによる室内環境の変化とオフィスで働く人の心拍変動の相関を分析。仕事がはかどる空気環境制御技術の開発につなげる。

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 心臓の動きに伴うかすかな体の振動を測定し、心拍や呼吸などの生体情報を測定する独自のセンシング技術「Airitmo」を応用した。

 椅子の座面にチューブ式空気圧センサーを組み込み、背面には無線モジュールを内蔵したセンサー基板とバッテリーを装着。座っている人のかすかな体の振動の変化を空気圧センサーが検知して心拍の変化を瞬時に測定し、結果をサーバに蓄積する。心拍間隔の「ゆらぎ」を分析することにより、心と体の状態を判定するという。

 三菱地所が東京・大手町に開設するビジネス交流施設「3×3 Lab Future」の「次世代オフィスゾーン」にオフィスチェア型センサーを設置し、室内環境と働く人の心と体の健康状態との相関を分析する。今年2月から2年間かけ、季節ごとに異なる環境条件を設定してデータの収集・分析を行うという。

 同社はこれまで、「Airitmo」を活用した製品として、布団の下にセンサーを設置して睡眠の深さを測定し、空調を最適に制御するルームエアコンコントローラー「soine」や、座面の下にセンサーを設置してストレス度を測定するソファー式ストレス測定器「エアリトモ ソファータイプ」などを実用化してきた。

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