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KDDI、民間初のロボット月面探査に挑戦 auの通信技術を活用

» 2016年03月23日 15時44分 公開
[ITmedia]

 KDDIは3月23日、民間月面探査チーム「HAKUTO」とオフィシャルパートナー契約を締結し、世界初の民間による月面探査に挑戦することを発表した。auの通信技術を生かし、月面探査ロボットの通信システムを共同開発する。

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 民間の無人探査機を月面に着陸させ、500メートル以上走行し、動画や静止画を地球に送信する――という、ロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」に世界16チームの1つとして参加する。月面での通信に、地上のモバイルデータ通信と同じ周波数帯を採用し、auの無線技術を生かす。

photo KDDI研究所の電波無響室で、試験を行うHAKUTOの月面探査ロボット
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 月面を撮影した高解像度の動画、静止画データを送信するため、同社が持つ知見を生かした最適な圧縮技術を検討・開発する。月面探査ロボットのフライトモデルの検証試験なども共同で行う予定だ。

photo KDDI研究所での試験の様子
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 KDDIは1963年、日本で初めて衛星による日米間のテレビ中継を実現している。同社の田中孝司社長は「今回の経験が、近い将来新しい宇宙・通信技術の発展につながる第一歩になることを期待している」とコメントしている。

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