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横浜駅が自己増殖し、日本列島を侵食した近未来――ネタツイートに始まる「横浜駅SF」書籍化

» 2016年06月24日 17時17分 公開
[ITmedia]

 絶え間なく改築の続く横浜駅が自己増殖の能力を獲得。膨張を開始して数百年後、いつしか日本列島を覆い尽くすようになった――そんな近未来の日本を描き、ネットで話題を集めた「横浜駅SF」の書籍化が決定した。カドカワBOOKSから発売予定。

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 作者・イスカリオテの湯葉さんが1つの“ネタツイート”から広げていった物語。Twitter小説として連投し、Tumblrに連載後、KADOKAWAとはてなが共同運営する小説投稿サイト「カクヨム」に投稿した

 ネット上では「あらすじだけで腹筋が崩壊する」「ネタだと思って読んだら普通に傑作」「哲学的で深い、本格的なSF」などの反響が寄せられ、SNSで広く話題を集めた。

 書籍化は「第1回カクヨムWeb小説コンテスト」のSF部門大賞を獲得したことで決定。このコンテストは、ファンタジー、ホラー、現代アクション、恋愛・ラブコメ、ミステリーなど7ジャンルで行っており、5788作品の応募の中から全26作品の書籍化が決まった。

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 カドカワBOOKSの編集部は、選評として「“駅”が自動増殖し日本を浸食していくという独創性の高い発想が印象的。世界観の作り方が魅力的で、読者が忘れられない作品であると明言できるキャッチーさを評価した」とコメントしている。

 イスカリオテの湯葉さんによると、書籍版では挿絵イラストや書き下ろしのほか、設定資料などが追加になる可能性があるようだ。続編は「今書いてる長編第2作(これは横浜駅とは関係ない)が終わったら考えます」とのこと。

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