報告書は問題の根本について、「キュレーション事業の分析やリスクの把握などについて議論を十分に尽くさないまま参入してしまったこと」と指摘。「参入するに当たっては、社内で『キュレーション事業とは何か』の共通認識を持つべきだったが、そういった議論も行われず、事業に突き進んでいった印象がある」とみる。その背景には、「ゲームを中心としたDeNAの成長モデルにかげりがあり、新たな成長エンジンを見つけなければならないという焦燥感」があったとしている。
コンプライアンスの軽視については、「大企業病に陥っているDeNAにスタートアップマインドを浸透させる」という旗印のもと、コンプライアンス意識の低いiemoやMERYに対して「逆に遠慮してしまった」ことが背景にあるという。
DeNAは「永久ベンチャー」を標榜し、スピード感ある意思決定を重視している。この価値観は評価しつつも、ことキュレーション事業においては、「速ければ易きに流れてよいことを意味するかのごとく曲解され、慎重な意思決定やリスク分析がないがしろにされた」と指摘。「自らが欲することを行いやすくするための免罪符として『永久ベンチャー』というスローガンを都合良く唱えるようになったのではないか」とし、反省を促している。
メディア運営に当たっては「記事の内容そのものを忘れて成長性の指標ばかりを追い求めると、一時的に多くの人の目に触れる記事やサイトを作り上げることには成功しても、真のファンを獲得することにはつながらない」と指摘。キュレーション事業の再開の是非を判断するに当たっては、ネットにおける情報発信のあり方、発信した情報の権利保護のあり方、ベンチャー企業のあり方、クラウドソーシングのあり方などについて十分に議論する必要があると提言している。
DeNA、南場会長が代表取締役に復帰
「肩こりは幽霊が原因」 WELQの“トンデモ記事”ができるまで 調査報告書で明らかに
DeNA南場会長「ネットの医療情報は役に立たない」「WELQの『がん』記事にがく然」
「8割の記事に問題があった」 DeNA、非公開化した全サイトの運営体制精査へ 南場会長「もう一度会社を作り直す気持ちで」
東京都、WELQ問題でDeNAを“呼び出し” 「同様な他サイトへの対応も検討」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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