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“エヴァフォント”のフォントワークス、HelveticaのMonotypeと提携 定額制サービス開始

» 2017年04月11日 21時00分 公開
[井上輝一ITmedia]

 フォントワークスは4月11日、ヘルベチカ(Helvetica)やフルティガー(Frutiger)フォントなどを手掛ける米Monotypeと業務提携したと発表した。Monotypeのフォントを定額で使えるサービス「Monotype LETS」を同日から提供する。

MonotypeのJoe Robertsさん(左)、フォントワークスの原田愛さん(中央)、ソフトバンク・テクノロジーの阿多親市さん(右)

 Monotype LETSは、ヘルベチカ、フルティガー、オプティマなどMonotypeの欧文フォントや多言語フォントの計9005書体を使用できる年間定額サービス。価格は入会金が一律3万円(税別、以下同)、PC1台当たりの年額費用は1年コースであれば3万6000円、3年コースであれば2万4000円。

 フォントワークスによれば、国内のデジタルコンテンツに使用されている書体のうち、同社はテレビ業界で90%、ゲーム業界で80%という圧倒的なシェアを誇る。Monotypeとの提携でシェアを広げ、年間2万ライセンスの販売を目指す。

“エヴァフォント”でも知られる極太明朝体フォント「マティスEB」もフォントワークスが提供している

 同社はこれまでも、フォントが定額で“使い放題”になるサービス「LETS」を提供してきた。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の劇中でも使われた同社の極太明朝体フォント「マティスEB」などを収録する「LETS」のほか、他社フォントを中心とする「イワタLETS」「モトヤLETS」などもラインアップしている。

 4月からフォントワークス社長に就任した原田愛さんは「Monotypeとの業務提携で、LETSサービス全体で1万5000以上の書体を提供できるようになった。対応文字・言語でいえば世界中の9割をカバーする。VR(仮想現実)/AR(拡張現実)/MR(複合現実)など次世代のフォント表示環境や、組み込み機器向けフォントのファイルサイズ低減、海外展開のためのローカライズと多言語対応に取り組んでいく」と意気込んでいる。

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