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2017年04月14日 12時01分 UPDATE

「動画は1本40秒、1トピック」――動画配信サービス「C Channel」が実践する制作テクニックとそのビジネス

C Channelの「今」を聞いてきた。

[太田智美,ITmedia]

 C Channelの森川亮社長は4月6日、新経済サミット2017で同社が手掛ける動画サービス「C Channel」について話した。C Channelは、森川社長らが2015年4月に立ち上げた女性向け動画配信サービスで、16年7月時点で月間2億5000再生を超えている。創業から約2年たった今、C Channelはどのような道をたどっているのか。


C Channel C Channel

 C Channelは現在、「ハウツー動画」をメインにコンテンツを生成している。具体的には「小顔に見せるメイクテクニック」や「1本のヘアピンでできるヘアアレンジ」といった、女性ファッション誌の特集にあるようなものだ。

 動画の長さは1本につき40秒ほど。PCで見るか、スマートフォンで見るかなどの視聴環境の違いや、地域によって若干の差はあるものの、やはり短い動画が好まれる傾向にあるという。長く見られる傾向がある中国でも、好まれるのは5分ほどまで。「速くて分からない部分は、みんな一時停止して見るんです」(森川社長)。

 内容は、基本的に“1動画につき1トピック”で制作。グローバル展開を前提としており、言葉が分からなくても映像だけで分かるよう工夫している。

 興味深かったのは、「なるべく人が映ってない方がいい」という話。特にメイク動画では、キレイな人を出すと「キレイな人がやっているからよく見える」となるし、そうでない場合は「このメイクはいまいち」とコメントが付くという。

 また、サービス開始当初はグルメ、旅行、ショッピングといったコンテンツを多く流していたが、こうした趣味性の強いコンテンツも難易度が高い。一方、「ネイル動画」などは人の映り込みが少なく、やりやすいそうだ。

 「この事業を始めたのは、動画のWikipedia的なものができたらと思ったのがきっかけ」と、森川社長は話す。

 「データとして意味がある動画を蓄積していきたい。実は創業当初、自社で作るよりもユーザーの手によって制作する『UGC』(User Generated Contents)を想定していた。しかし、意味のある動画を作れる人はなかなかいないのが現実。実際、(一般ユーザーによって)投稿される映像は“自撮り”が多く、ビュー数が少ないものも多い。そこで今では8割がUGC、2割は内製で動画を作っている。メディアを目指しながらも、データとしてどれだけ取っておく意味のあるコンテンツかを見ている」(森川社長)


C Channel C Channelの森川亮社長

 ビジネスモデルとしては、「テレビショッピングの若い人版」に取り組んでいると言う。「YouTubeのように動画の中に広告を挿入したり、ファッション誌の広告と同じようなモデルで収益を上げている。しかし最近は、『テレビショッピングの若い人版』のようなこともしている。テレビショッピングといえば、今は年齢層の高い人が見ている印象があるが、ターゲットを少し変えてみると市場が広がる。例えば、インフルエンサー(SNSなどでの影響力が強い人)がプロデュースしたオリジナル商品を安く提供し、それをアジア全域で売っていくといった試みも強化している。ポイントは、『そこだけの、安いもの』であること」(森川社長)。

 かつてLINE(旧NHN Japan)などでインターネット検索事業に携わっていた森川社長は、テキストから写真、動画へと変化していく検索ニーズの変化を感じ、C Channelを立ち上げた。「海外で成功したものを日本に持ってくると楽だけれど、そればかりじゃつまらない。もともとなかった領域でチャレンジすることはネガティブな反応が多いが、そういうときは、説得するか、無視して突っ走るか。そのとき、リーダーとして目先の目標を1つずつ達成しつつ、大きな目標に向かっていきたい」(森川社長)。

太田智美

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