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» 2017年09月05日 19時56分 公開

IBM Watson活用「感情を分析して光るドレス」ランウェイを歩く 東京ガールズコレクションで

東京ガールズコレクションに、IBM Watsonを活用した「コグニティブ・ドレス」が登場。8秒ごとに色を変え、きらきらと光りながらランウェイを歩く。

[村田朱梨,ITmedia]

 日本アイ・ビー・エム(日本IBM)が制作した、Twitterの投稿から感情を分析して光る「コグニティブ・ドレス」が9月2日、「マイナビ presents 第25回 東京ガールズコレクション 2017 AUTUMN/WINTER」(さいたまスーパーアリーナ、以下TGC)のランウェイに登場した。IBM Watsonを活用し、来場者などが投稿したツイートを読み取り、8秒ごとにドレスの色が変わる。コグニティブ・ドレスをモデルが着用し、ランウェイを歩くのは日本初の試み。

photo (c)マイナビ presents 第25回 東京ガールズコレクション 2017 AUTUMN/WINTER 「マイナビウェディング STAGE」
photo 同上

 コグニティブ・ドレスが登場したのは午後4時ごろ、「マイナビウェディング」のステージ。8秒に1回の間隔でドレスがピンク、赤、黄、青、緑と色を変えて光り、会場を沸かせた。ピンクはJoyful(喜び)、赤はEmotional(感動)、黄色はConscientiousness(良心的)、青はGgreeableness(快い)、緑はEatraversion(外向性)に対応しているという。

photo どの色も美しく光る

 コブニティブ・ドレスは、IBM WatsonのAPI「Watson トーン・アナライザー」の技術を活用し、話し言葉のようなテキスト(非構造化データ)から感情をリアルタイムで分析。最も強く出た感情に合わせて、ドレスを異なる色に光らせることができるという。

 TGCでは「#マイナビウェディング」のハッシュタグが付いたツイートを、来場者や「LINE LIVE」視聴者から募集し、約800件を分析。ショーという都合上、ドレスの色をバランスよく見せるため、あらかじめ色を変える順番は決めていたが、色を変える際にはその色の感情に該当するツイートを抜き出し、会場のモニターに映し出す――という演出で、ドレスと感情の連動を図ったという。

 日本IBM ワトソン事業部の吉崎敏文部長は「TGCに出るなんて、思いもよらなかった。そもそもITというのは、あまり一般的じゃない。私自身びっくりしている」と話す。

photo 吉崎部長(日本アイ・ビー・エムワトソン事業部)

 コラボのきっかけはTGC側からの提案。TGC実行委員会の池田友紀子チーフプロデューサーは「数年前からAI(人工知能)を使った取り組みをしたいと思い、さまざまな切り口を模索してきた」と話す。

 「調査を進めるうちに、TGCのお客さまはSNSで発信することが日常的で、そこでの承認欲求が高く、TGCにもネタを求めていることが分かった。そこで、AI、ファッション、ソーシャルという組み合わせでチャレンジすることにした」(池田プロデューサー)

 来場者からは「コグニティブ・ドレスを着てみたい」という声も出たが、現時点で他のランウェイへの登場や、ウエディングドレスとしての貸し出しなどは検討していないという。「特に利益は考えていないが、世の中のいろいろなところで使っていただき、AIについて知っていただくのが重要だと思っている」(吉崎部長)

 池田プロデューサーも「AIと聞くと難しいイメージがあるが、TGCはこうしたテクノロジーを分かりやすく消費者に届けられる存在だと思う。引き続き、さまざまなテクノロジーとのコラボレーションに挑戦していきたい」と展望を語った。

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