入力した音声データはどう使われているのか。家の中というプライベートな空間に置くものだけに、セキュリティやプライバシー管理も気になる点だ。
米国では、Google Home Miniが1日に何千回も起動して家の中の音声や物音を勝手に録音し、Googleに送信してしまうという問題が報告されていた。Googleは上部タップ操作を無効化することで解決したが、ほかにも少し“ぎょっとする”出来事があった。
それは、スマホ向け「Google Homeアプリ」の「マイアクティビティ」に発声データが記録されていたことだ。Google Homeとの問答は全てクラウド保存されており、タップするとそのときの肉声まで再生できてしまう。
これまでのやりとりが一覧で表示されるのを初めて見たときは少々驚いてしまった。あまり下手なことは言わない方が得策だろう。
最後は「スマートスピーカーにどこまで求めるのか?」という問題にもつながるが、現状は機能が非常に限定的だという点だ。
アラーム設定、天気予報やニュースの読み上げ、音楽の再生など、目的がはっきりしているときはいいのだが、気まぐれに話しかける暇つぶしの相手としてはGoogle HomeもClova WAVEもまだまだといえるだろう。
「元気?」「賢いね」「今何してる?」などの雑談には「すみません、意味が分かりませんでした」といった返答で済まされてしまうことも多く、少々もの悲しい。
11月1日にはソニーの犬型ロボット「aibo」が発表されたが、こちらは“触れ合い”をメインにしたものといえる。スマートスピーカーには、実用性を重視した「賢さ」をもう少し期待してみたい。
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