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“推しアイドル”のカード収集アプリ ブロックチェーン技術をエンタメ活用

» 2017年11月09日 15時43分 公開
[ITmedia]

 リクルートテクノロジーズは11月9日、北海道で開催したアイドルイベント「IDOL DIVERSITY」(10月14日)でのブロックチェーン技術を使った実証実験の結果を発表した。アイドルのカードを交換するスマホアプリを参加者に提供し、カード交換時のポイント取引にブロックチェーン技術を活用。「非金融分野で同技術を使うことの新たな可能性が見えた」(同社)という。

アイドル アイドルイベント「IDOL DIVERSITY」

 ブロックチェーンとは、ネットワークに接続された複数のコンピュータが台帳情報を分散して共有し、相互に認証する仕組み。特定の管理者がいないため、データの改ざんやサイバー攻撃などに強いとされている。「安価かつセキュアに台帳情報を共有できるのがメリット」(同社)

 実証実験では、“推しアイドル”のカードを集めてポイントを競うスマホゲームアプリを使った。ユーザー同士でカードを交換する際はポイントが必要で、この電子ポイントの個人間取引にブロックチェーン技術を活用。「あえて目的は定めず、可能性を模索するための実験だった」という。

アプリ アプリの画面

 イベント来場者900人のうち、アプリをダウンロードしたのは574人、ゲーム参加者は389人。ユーザーアンケートでは、「ライブとアプリの組み合わせが新鮮」という声が多く、参加者の65%が「満足」と回答したという。一方で「ゲームのルールが複雑だった」「操作が分かりづらい」という課題も残った。

アンケート ユーザーアンケート

 同社は、特定の場所や期間で限定的に流通させる暗号通貨を「揮発性通貨」と呼び、今後は学園祭や地域イベントなどでの活用も見込む。「今回の実験で、エンターテインメント分野での技術活用に新たな可能性が見えた」(同社)

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