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» 2018年09月10日 16時30分 公開

筑波サーキットで迫力の“360度”車載映像を撮る 「Insta360 ONE」で試した (1/2)

サーキットを走る車に「Insta360 ONE」を車載し、360度の動画を撮影してみた。どんな映像が楽しめる?

[山口恵祐,ITmedia]

 9月1日に筑波サーキット(茨城県下妻市)で行われた「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」に、「ITmedia×MONOist」チームとして参加しました。当時の模様は振り返り記事をご覧いただくとして、今回は車載という観点から全天球カメラの魅力を紹介します。

photo 今回試用した中国Insta360社の「Insta360 ONE」

 筆者はドライバーであると同時に、車載カメラのセットアップ担当でもありました。車載カメラには小型で頑丈なアクションカメラを使うのですが、今年は以前から興味のあった全天球カメラを持ち込み、360度の動画撮影にもチャレンジ。実際にレース車両へ取り付けてレースシーンを撮影してみたところ、想像以上に迫力ある動画が撮れたのです。

 こちらは練習走行の風景です。どうでしょうか、頻繁にシフトチェンジするドライバー、迫るコーナー、後続車両にぶち抜かれる、わがチームの様子を自由に視点を動かして見られます。こんな動画が誰でも撮影できるようになりました。

全天球カメラとは?

 全天球カメラとは、ワンショットで撮影者の周囲360度を写真や動画で収められるちょっと変わったカメラです。本体に超広角のレンズを2つ以上搭載しており、撮影した写真をうまくつなぎ合わせることで実現します。

 2013年にリコーから「THETA」(シータ)というスティック型の全天球カメラが発売されたのを皮切りに、視点をグリグリと動かせる写真や動画の面白さに人気が集まり、一部のカメラ・ガジェット好きの間でブームとなりました(以下は「THETA S」で撮影したもの)。

Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA

 その後も、「GoPro Fusion」「Nikon KeyMission 360」「CASIO EX-FR200」「Kodak 4KVR360」「Sumsung Gear 360」「Insta360シリーズ」など、各メーカーから全天球カメラがリリースされ、選択肢も増えています。多くのモデルはディスプレイを搭載せず、スマートフォンと連携して使うのが特徴です。

 撮影した360度の写真や動画を楽しむ環境も進化しました。YouTubeやFacebook、Googleフォトなどが360度写真・動画のアップロードと閲覧に対応したため、全天球カメラで撮影したコンテンツを気軽にシェアできるようになりました。

どのモデルを車載するか

 今回、レース車両に全天球カメラを取り付けるに当たって機種選定を行いました。選ぶポイントは「カメラ単体で360度動画を4時間以上撮影できること」「録画しながら給電できること」「できるだけ高画質」「360度のライブ配信も試してみたい」といったもの。

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 夏の夕方から4時間以上にわたる耐久レースの模様を撮影するという、頑丈なアクションカメラ並の性能を求められる過酷な環境ですが、いろいろ検討した結果、今回は中国Insta360社の「Insta360 ONE」を選択しました。

 このモデルは82グラムのボディに2400万画素のカメラを2つ搭載し、静止画で最大7K(6912×3456ピクセル)、動画は4Kやスローモーション(3840×1920ピクセル/30fps、2560×1280ピクセル/60fps、2048×512ピクセル/120fps)の撮影に対応しています。画質の評価も悪くなさそうです。

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 ストレージとして最大128GBのmicroSDカードに対応し、動画撮影はバッテリー駆動で最大70分、USBで給電しながらであれば最大270分(90分ごとに分割。30fpsの場合)も撮影できます。

 360度動画のライブ配信はYouTube LiveとFacebook Live、Periscopeに対応。iPhoneやAndroidスマートフォンなどにInsta360 ONE本体に備えるLightningコネクター(Androidは変換アダプター経由)で接続してアプリ経由で行います。しかし、その状態ではスマートフォンは充電できない上に、Insta360 ONEの充電口も隠れてしまい充電できません。

 つまり、長時間の耐久レースには不向き。バッテリー容量が大きいiPadなどを使えば4時間は耐えられるかもしれませんが、クルマに固定するという観点から今回はレース中での使用を見送りました。

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