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大波乱! メディア対抗の4h耐久レースにITmediaが参戦 チームを救ったライブ配信(1/5 ページ)

» 2018年09月05日 15時00分 公開

 土砂降りの雨。水煙を上げながら、僕らのクルマは走っていました。

 普段は“取材する側”のメディアが“ハンドルを握る側”となり挑む「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」(メディア4耐、筑波サーキット)が9月1日に開催されました。われら「ITmedia×MONOist」チームは、今年で3回目の出場。昨年はラスト1周に泣くドラマがありましたが、今年はリベンジなるでしょうか。

photo 土砂降りの雨の中、筑波サーキットを走る「ITmedia×MONOist」チームのロードスター。ボディ:Panasonic LUMIX G9 PRO レンズ:LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S. 撮影条件:F4、1/80秒、ISO800、35mm判換算400mm、6Kフォト

ラスト1周に泣いた昨年

 メディア4耐は、全長約2キロの筑波サーキットを4時間走り続け、周回数を競う耐久レースです。レース中に使えるガソリンが60リットルまで(満タンは40リットル、途中で20リットルを給油)と制限があり、使い切るとリタイアになってしまいます。スピードとガソリンの消費ペース(燃費)のバランス感覚が求められます。

 昨年のITmedia×MONOistチームは、レース終了時刻(午後8時)まで走り切ったものの、ラスト1周でガス欠となりコース上でエンジンが停止。「完走扱いだが、順位は付かない」というあと一歩の結果でした。これを受けて、チーム総監督が掲げる今年の目標は「無事に完走し、チェッカーフラッグを受ける(順位が付く)こと」となりました。

 昨年同様、レース中は本部のオペレーション担当(オペ)がドライバーと常時通話してサポートします。ドライバーがメーター内に表示される燃費計を確認し、1周ごとに平均燃費をオペに報告。燃費の値を基に、オペが1周で消費したガソリンを算出して残量を把握します。さらに平均ラップタイム、残りレース時間なども加味し、「もっとアクセルを踏んでいい」「ゆっくりで」などと指示を出します。これが「速ければいい」というわけではない耐久レースの醍醐味です。

 車内には、ドライバーとして参加しているITmedia NEWS編集部の山口恵祐記者が趣味で複数台のアクションカメラの他、スマートフォンを設置。普段は「NEWS TV」を配信しているYouTubeチャンネルでライブ配信も行いました。

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 「クルマの運転も好きですが、それは4割ぐらい。残りの6割はカメラの取り付けやライブ配信、通信環境の整備など、ガジェットで遊ぶことが楽しくて来ていますね! そうそう、今回はカメラの新しいレンズの試し撮りと新たに導入した360度カメラが楽し……(早口)」(山口記者)

 レースではドライバー、オペが活躍したのは間違いないのですが、まさかこのYouTube Liveが、チームを危機から救うことになるとは……。

photo スタート前、会場のステージであいさつするドライバー陣

チームを救ったライブ配信

 午後4時に始まるレース本戦のスタート位置を決めるため、午後0時45分、予選が始まりました。「ITmedia×MONOist」チームも代表ドライバーが乗り込み、スタート地点へとクルマを進めます。ライブ配信では「楽しみだ!」「ファイト!」といった温かいコメントが寄せられました。これには、本部で待機しているチームメンバー、オペもニッコリ……だったのですが、あるコメントで状況は一変します。

photo 「NEWS TV」のYouTubeチャンネルより

 「グローブは?」

 ドライバーはこういった公式レースに出場する場合、安全面から国際自動車連盟(FIA)公認の耐火ドライビングスーツやグローブを着用する必要があります。しかし、今回は忘れてしまっていた様子。後からドライバー陣に聞くと、当たり前のことができなくなるぐらいの緊張感があったそうです。

 「このままでは失格になる……!」

 本部にいるメンバーが慌てて出走を待つクルマの元へ走ります。「来年は視聴者が“バーチャル監督”になるのも面白いかも」とコメントに感謝する一同でしたが、誰かが「前途多難だな……」とぼやきました。この予感は的中します。

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