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カメラで来店者の属性や行動分析、製品の作り手に伝える新店舗「蔦屋家電+」オープンへ

» 2018年12月14日 14時31分 公開
[ITmedia]

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループの蔦屋家電エンタープライズは12月14日、個人やスタートアップなどの製品を展示し、来店客からフィードバックを受けて作り手に届ける新店舗「蔦屋家電+」(ツタヤカデンプラス)を来年4月に二子玉川蔦屋家電(東京都世田谷区)内にオープンすると発表した。店内に設置したカメラを使って来店客を撮影し、属性や行動データを個人が特定できない状態にした上で分析し、作り手にフィードバックすることで、顧客と作り手をつなぐ仕組みだ。

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 個人やスタートアップなどが制作した家電製品や日用品、食品などを展示・販売するショールーム型の店舗。作り手のプロフィールや製品に込められた思い、デザインのコンセプトなども紹介する。「作り手を応援する場が欲しい」「マーケティングに参加し、 自分の声を届けたい」という顧客との出合いの場にするとしている。

 顧客の行動分析には、オプティムが提供し、小売店などで導入されている「OPTiM AI Camera for Retail CE」を採用。店内のカメラで撮影した映像から、同システムを使って来店者の属性と行動データを、個人を特定できないデータにリアルタイムに変換した上で収集し、作り手にフィードバックする。展示製品への質問や要望も集約して作り手に届ける。

 来店者のプライバシーを守るため、店の入り口に、カメラ画像や行動データについての案内を掲示し、確認してもらった上で入店してもらう。カメラ画像は即時(0.3秒)に、顧客の特徴を示すデータに置き換えた上で削除。顧客の特徴を示すデータも、性別や年代などの属性の推定データに即時に置き換えて削除する。

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 顧客の区画内での位置や棚の前での行動を座標値として取得。店舗内での移動や滞留状況、棚から手に取った商品を分析する。これらの情報も、顧客が区画から出た時点で即時に破棄する。

 カメラ画像・行動データは製品のマーケティング分析のみに活用し、T会員の情報や会計情報などほかの情報には一切ひも付けないという。カメラ画像・行動データは同社のみで利用し、CCCグループ会社を含め他社にも提供しない。

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