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コミケで「中国人・韓国人お断り」と掲示、準備会がコメント訂正 「不適切で、取り下げてもらうべき」

» 2019年01月15日 12時13分 公開
[ITmedia]

 コミックマーケット準備会は、昨年末の「コミックマーケット95」(冬コミ)のアフターレポートを1月14日に公表し、コミケ会場に「中国人・韓国人お断り」と書かれた紙を掲示したサークルへの対応について言及した。準備会は、会期終了後の反省会の質疑でこの掲示について問われた際、「準備会からは口出しする案件ではない」などと回答し、「ヘイトスピーチを容認するのか」とネット上で批判を浴びていたが、レポートでは「こういった張り紙は不適切で、取り下げてもらうなどの対応を取るべき」と回答を訂正し、謝罪した。

画像 アフターレポートより抜粋

 コミケ95では、「韓国人中国人お断り」などと書かれた紙を掲示しているサークルがあると参加者から報告があり、会期終了後、スタッフや参加者などが集まる反省会の質疑で、この掲示への対応が問われた。この時準備会は「日本の法律に違反していない以上、準備会からは口出しする案件ではない」などとコメントしたといい、その内容がTwitterで拡散され、「準備会はヘイトスピーチを容認するのか」とネットで批判が起きた。

 アフターレポートで準備会は、この掲示について「会期中は把握しておらず、反省会の質疑で初めて知った」と釈明。反省会の質疑では、「サークルと一般参加者間の原則論」として、「貼り紙の内容については当然にサークルが責任を引き受けなくてはならない」という趣旨で、「日本の法律に反しないのが1つの線引きだ」などと回答したという。

 その後、内部で議論を重ねた結果、「準備会としては、差別を容認しているわけではなく、このような貼り紙はコミケットという『場』には適切ではなく、今後、準備会として事実を認知した際には、サークルに貼り紙を取り下げてもらうなどの対応を取るべきと考えている」とコメントし、反省会での回答については「お詫びして訂正する」としている。

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