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» 2012年08月31日 09時15分 UPDATE

LED照明:なるべくお金をかけないで済ませる、照明の節電対策5つのポイント (1/2)

LED照明など、消費電力が少ない照明器具を導入する企業が増えている。空調と異なり、照明は1年間同じように使うもの。照明機器が消費する電力を削減できれば、その効果は1年中続く。しかし、節電対策にあまりお金を掛けられないという企業もあるだろう。本稿では、なるべくコストをかけずに、照明にかかる電力を削減する方法を解説する。

[笹田仁,スマートジャパン]

 節電のために天井照明をすべてLED照明に……。と考えても、天井照明をすべて入れ替えるとなると、かなりコストが掛かる。しかし、そこまで大掛かりなことをしなくても、照明にかかる電力を削減することは十分可能だ。少しずつ、できるところから手を付けていけば良い。以下では、照明にかかる電力を削減するために押さえておきたい5つのポイントを紹介する。

LED電球を導入する

 いきなり出費を伴う話になってしまうが、LED電球も業者間の競争が激しくなり、価格がかなり下がってきた。今なら、かなり明るいものでも3000円程度で入手できる。しかも、LED電球の口金は白熱電球などの従来型の電球と共通している。安価に入手できて簡単に交換できる。しかも節電効果はかなり高い。

 白熱電球は点灯し続けているとかなり熱くなる。これは、電力のうちかなりの部分を使って熱を発しているということを意味している。もちろん、熱を発するために消費している電力は無駄だ。

 一方、LED電球は白熱電球のように使っているときに高熱を発するということはない。高熱を発するものがあるとすれば、それは粗悪品か不良品だ。LED電球は電力のほとんどを光を放つために使うので、電力の利用効率が高い。例えば、「白熱電球60W型に相当する明るさ」というLED電球の消費電力は10W程度。白熱電球から交換すれば、消費電力を80%以上削減できるのだ。

 LED電球を購入する際には1つ注意してほしい点がある。商品のパッケージに「白熱電球60W型相当」という記述があるが、この記述は見ない方がよい。メーカーによって、基準が異なることがあるからだ。

 日本電球工業会は、LED電球の明るさを電球が放つ光の総量(全光束)で判断することを推奨している(図1)。例えば日本電球工業会は、白熱電球60W型に相当するLED電球は全光束が810lm(ルーメン)の製品としている(部屋全体を照らす照明に使う場合)。LED電球の各メーカーも、商品パッケージに全光束の値を明記している。図1に示した表はLED電球購入時の参考にしてほしい。日本電球工業会は、LED電球をさまざまな視点から評価した資料を公開している。興味のある人は一度確認してみると良いだろう。

Saving_Electricity_on_Lights_1.jpg 図1 日本電球工業会が公開している、白熱電球とLED電球の明るさを比較した資料

自然光を利用する

 一般的なオフィスビルでは、始業時間から最終退出までずっと照明を点灯させている。何の疑問も感じずに、ずっと照明を点灯させている人もいるだろうが、電力の無駄遣いになっていることがある。

 運良く自然光が入ってくる部分があるならば、その光を積極的に利用すべきだ。例えば同じオフィスの中でも、自然光が強く入ってくる窓際は、昼間は照明を消すようにする。夕方に近くなり、暗くなってきたら照明を点灯すればよい。

 自然光を活用することによる節電効果は、ビルの構造や位置、日当たりの良し悪しによって変わるが、うまく使えればかなりの節電効果を期待できる。

本当に必要な部分だけ点灯する

 次はメリハリを付けようという話だ。人がいない会議室の照明が1日中点灯しているということはないだろうか? オフィスの執務スペースにおいても、早朝や深夜の人が少ない時間帯に、天井照明をすべて点灯させたりしてはいないだろうか。人がいない場所の天井照明を点灯させておくことは電力の無駄遣いだ。

 そして、通常は人がいない場所の照明は消灯しておくようにしよう。例えばトイレや廊下、階段、倉庫など、人が入るとしてもごく短時間で終わるような場所の照明は消しておきたい。必要な時だけ点灯させればよい。

 完全に消灯するのは都合が悪いということなら、最低限の明るさを維持できればよい。例えば、天井照明の蛍光灯を光が弱い直管形LEDランプに交換するという手段も考えられる。蛍光灯をLEDランプに入れ替えるには大きなコストがかかるが、光が弱いものなら比較的安価に導入できる。

 「必要な時だけ点灯する」ということに話を戻そう。実はこれを多くの人間に守ってもらうことはかなり難しい。例えばトイレなどは、誰かがまだ入っていると思い込み、照明を消さずに出ていってしまうということや、すぐに誰かが入るだろうと考えて消灯しようとしないということが多い。

 そこで役に立つのが人感センサーだ。人感センサーは赤外線で人体の存在を認識するセンサー。最近は人感センサーを内蔵した直管形LEDランプや、LED電球を販売するメーカーもある(図2)。

Saving_Electricity_on_Lights_2.jpg 図2 アイリスオーヤマが販売している人感センサー内蔵LED電球。人間が近づいたら点灯し、離れたら5分後に段々と暗くなっていき、消灯する。明るさは300lmで消費電力は6W。価格は3600円

 このような製品を活用すれば、消し忘れで無駄な電力を消費するということもなくなるだろう。

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