ニューヨーク市が進める電気自動車タクシー、日産「リーフ」を採用電気自動車

ニューヨーク市は2020年までに市内タクシーの3分の1を電気自動車に置き換える政策を打ち出している。その先駆けとなる試験サービスが始まった。

» 2013年04月24日 09時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 ニューヨーク市と米Nissan North Americaは、2013年4月22日、地球環境を考える日であるアースデーを選び、共同で電気自動車「リーフ」を用いたタクシーの試験サービスを発表した(図1)。リーフ6台を使った試みだ。2013年の春期にサービスを開始し、約1年間継続する。

 同市長のマイケル・ブルームバーグ氏は「2020年までに市内のタクシーの3分の1を電気自動車としたい」と述べている。これは2013年2月に打ち出した同氏の政策だ。

 政策の狙いは環境対応と燃料コスト、保守コストだ。ニューヨーク市の計算によれば、タクシーの電気自動車化により、CO2排出量を70%以上削減でき、これは年排出量に換算すると9万トン以上に相当する。ニューヨーク市のタクシーは1台当たり年間9万6000km以上走行するため、3分の1を電気自動車化することで、タクシーの台数を5万台減らしたことと同じCO2削減効果があるという。この他、年間1万7500ドルのガソリン代と年間保守コストを削減できると予測している。

図1 充電器と「リーフ」を使ったタクシー。出典:Nissan North America

 ニューヨーク市は2011年に市内のタクシー「イエローキャブ」(図2)の次期標準車に日産自動車の小型商用車「NV200」を使うことを決めている。2013年から1万3237台のイエローキャブを順次NV200に入れ替えていく。同市はNV200に引き続き、日産自動車のEVをタクシーに選択する見込みだ。

図2 イエローキャブとリーフ。出典:Nissan North America

 電気自動車には充電サービスが必要だ。今回、日本国内仕様であるCHAdeMO方式の急速充電器を市内に配置する。蓄電地容量の80%を30分で充電できるという性能は、国内仕様と変わらない。

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