発電と節電、省エネを組み合わせたエネルギー収支ゼロの住宅。積水ハウスは40区画からなるスマートタウンをすべてゼロエネルギーハウスでまとめる。
積水ハウスは2013年5月、宮城県でスマートタウンの販売を開始した(図1)。被災地である宮城県名取市に40区画からなる「スマートコモンステージ美田園」(総開発面積9698.11m2)を建設、全棟をゼロエネルギー住宅「グリーンファースト ゼロ」とした。
グリーンファースト ゼロは同社が4月に発売したばかりの戸建て住宅。政府が2020年までに普及を目指しているネットゼロエネルギーハウス(ZEH)を同社が形にしたものだ。
特徴は2点ある(図2)。まずは宅内でエネルギーを生み出すために、瓦一体型の太陽電池や給湯機能を備えた燃料電池「エネファーム」を利用する。蓄電システムも備える。次に、エネルギー消費量自体を減らす。省エネのために断熱性能を一般住宅比で約30%高め、LED照明など消費電力の小さな設備を導入した。創エネと省エネを組み合わせることで、1世帯当たり29万円の光熱費を削減できるという。
40区画を合わせた発電電力量は年間163MWhに上る。余剰電力を売電し、143MWhを近隣に供給することで、町全体としてのエネルギー収支も改善できるという。
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