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» 2013年08月19日 09時00分 UPDATE

スマートシティ:最大40MWの洋上風力発電所を建設へ、静岡県が11月に事業者を公募

静岡県の御前崎港に大規模な洋上風力発電所を建設する計画が進んでいる。最大で40MW(メガワット)の発電規模を想定して、港内3キロメートル以内の洋上に着床式で大型風車を設置する構想だ。11月中に事業者の公募要件をまとめて、2014年6月までに事業者を確定する。

[石田雅也,スマートジャパン]
omaezaki1_sj.jpg 図1 御前崎港の風況。出典:静岡県交通基盤部、NEDO

 静岡県の南端にある御前崎港は、年間の平均風速が毎秒6メートルにもなる風力発電の適地である(図1)。静岡県は有識者を集めた「御前崎港再生可能エネルギー導入検討協議会」の第1回会合を8月6日に開催して、洋上風力発電所の建設に向けて本格的に動き出した。

 現時点の案では、沖合に伸びる3本の防波堤に沿って発電設備を建設する(図2)。陸地から最も離れた場所で3キロメートル程度の距離があるが、水深は20メートル以内と浅く、基礎部分を海底に固定する「着床式」を採用できる見通しだ。

omaezaki2_sj.jpg 図2 御前崎港の現状(クリックすると画像が拡大)。出典:静岡県交通基盤部

 発電設備の規模は3通りを想定している。風車1基あたりの出力が1.0MW(メガワット)、2.0MW、4.5MWのケースに分けて、対象の水域に設置できる風車の数を割り出した。最大のケースでは4.5MWの大型風車を9基まで設置することが可能で、発電規模は合計40.5MWになる(図3)。

omaezaki3_sj.jpg 図3 出力4.5MWの大型風車を採用した場合の設置案。出典:静岡県交通基盤部

 40.5MWの洋上風力発電所が稼働すると、平均風速が毎秒6メートルで設備利用率を20%と見積もって、年間の発電量は約7000万kWhに達する。一般家庭でほぼ2万世帯に相当する電力を供給可能になる。隣接する牧ノ原市と御前崎市を合わせて2万8000世帯のうち、7割の家庭の電力をカバーできる計算だ(図4)。

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omaezaki4_sj.jpg 図4 洋上風力発電設備の設置可能数(上)と年間発電量(下)。出典:静岡県交通基盤部

 静岡県は協議会を定期的に開きながら、港内を航行する船舶の安全性や、周辺海域の漁業に対する影響などを検証していく。漁業が盛んな静岡県の中で、御前崎市は第3位の漁獲高があるだけに、地元の水産業者との調整が重要になる。

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