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» 2014年02月06日 09時00分 UPDATE

自然エネルギー:工場の燃料を重油から木質バイオマスに、荒廃する里山をよみがえらせる

石川県を発祥の地とするコマツが地元の自治体や森林組合と連携して木質バイオマスの活用に乗り出す。県内の森林に放置されている間伐材を工場の燃料に利用することで、里山の保全とCO2排出量の削減に取り組む。新たに木質バイオマスボイラーを導入して工場内に電力と熱を供給する。

[石田雅也,スマートジャパン]

 建設機械の世界的なメーカーであるコマツが、石川県小松市の粟津工場で木質バイオマスを活用する。粟津工場は主力商品のブルドーザーなどを製造する国内最大の生産拠点で、1938年から操業を続けている。これまで工場内に電力や熱を供給するために重油を燃料にしたボイラーを使ってきたが、今後は木質バイオマスに切り替えていく。

 石川県とコマツ、さらに石川県森林組合連合会を加えた三者間で包括連携協定を締結する。この協定に基づいて、県が国の補正予算からコマツと森林組合に設備導入費を支援する方針だ。コマツが木質バイオマスに対応できるボイラーを粟津工場に導入する一方、小松市などの森林を管理する「かが森林組合」が間伐(かんばつ)材から木質チップを製造してコマツに供給する(図1)。

ishikawa_biomas_sj.jpg 図1 未利用の間伐材を活用した木質バイオマス推進プロジェクト(画像をクリックすると拡大)。出典:石川県総務部

 石川県内にはスギやブナを中心に森林が広がり、林業も盛んに行われている。森林を健全な状態に保つためには、密集した木を間引く間伐が欠かせないが、抜き取った後の間伐材は利用方法が難しく、里山に放置されたままになることが多い。その結果、時間の経過とともに里山が荒廃してしまう。

 間伐材を木質チップにして活用する取り組みにより、「荒廃する里山の保全につなげたい。里山がよみがえり、CO2の吸収にもつながり、地球温暖化の防止になる」と谷本正憲石川県知事は期待をかける。県内には地域別に4つの森林組合がある(図2)。同様のモデルは各地域に展開できる可能性が大きい。

ishikawa_shinrin_sj.jpg 図2 石川県内の森林組合と森林の種別。出典:石川県森林組合連合会

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