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» 2014年09月02日 07時00分 UPDATE

自然エネルギー:水面に世界最大「太陽光」、各地に広げ60MW (1/2)

京セラと東京センチュリーリース、シエル・テール・ジャパンの3社は兵庫県に世界最大規模となる水上設置型メガソーラーを建設すると発表した。EPCとO&M、資金調達、水上架台を3社がそれぞれ担う。

[畑陽一郎,スマートジャパン]
yh20140902Kyocera_map_250px.png 図1 兵庫県加東市と発電所の位置

 「水面上を太陽光発電に使うプロジェクトでは、世界的に見て日本が進んでいる。現在国内で当社の水上架台『Hydrelio』を用いた4つのプロジェクト*1)が動いており、合計出力は4〜5MWだ。Hydrelioはフランスで3年の稼働実績があるものの、規模では日本の方が大きい」「今後は日本国内で10カ所の水上設置型プロジェクトを予定している。主に京セラと共同して取り組む」(フランスCiel et Terre Internationalの日本法人であるシエル・テール・ジャパン)。

*1) 国内の第1号案件は埼玉県桶川市の池に設置した1.18MWである(関連記事)。

 この10カ所のプロジェクトのうち、最初の対象となるのが、兵庫県加東市の西端にある2つの農業用のため池だ(図1)。京セラと東京センチュリーリースが設立したSPC(特定目的会社)である京セラTCLソーラーが水上架台を用いた太陽光発電所を立ち上げる。2014年9月に着工、2015年4月に運転開始を予定する。東京センチュリーリースがリースとファイナンスを担当、設計・調達・建設(EPC)と管理・運営(O&M)は京セラと京セラグループ企業が担う。

 「加東市内の西平池に約6億円、東平池に約4億円、合計約10億円を投じる」(京セラ)。太陽電池モジュールは水上架台と組み合わせて水面上に配置(図2)。西平池の出力(1.7MW)は、2014年8月末時点では世界最大規模だという。2つの池の合計出力は約2.9MW、想定年間出力量は一般家庭約920世帯分の約330万kWhとなる。発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を利用して全量を関西電力に売電する。年間の売電額は1億2000万円。

yh20140902Kyocera_MS_590px.jpg 図2 水上架台に太陽電池モジュールを設置した例。パーワーコンディショナーは陸上に設置する。 出典:京セラ

 京セラTCLソーラーは全国11カ所(合計21.6MW)の太陽発電所を運営しており、今後、運営中のものを合わせて28カ所(合計92.8MW)まで開発を進める。メガソーラーの適地が減っていく中、2014年度中にため池などを対象として合計約60MWの水上設置型メガソーラーの開発を目指す。水上架台Hydrelioを用いたメガソーラーだ。既に100件を超える引き合いがあるという。

 図2に示した水上架台と太陽電池モジュールは、地上設置型のメガソーラーの場合とはかなり様子が異なる。以下では、水上架台を中心に構造と使い方を説明する。

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