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» 2015年04月01日 07時00分 UPDATE

法制度・規制:フロン排出抑制法開始、空調機器管理者が気を付けるべきこと (1/3)

フロン改修・破壊法が改正され、「フロン類の使用の合理化および管理の適正化に関する法律」が2015年4月1日からスタートした。今回の改正により、地球温暖化とオゾン層破壊の原因となるフロン類の排出抑制のため、業務用のエアコン・冷凍冷蔵機器の管理者には機器およびフロン類の適切な管理が義務付けられた。また一定の量フロンが漏えいした場合にも報告が義務付けられている。

[長町基,スマートジャパン]

 エアコンや冷凍冷蔵機器に使用されるフロン類(CFC、HCFC、HFC)は、地球を紫外線から守るオゾン層を破壊する要因として、1980年代から国際条約に基づいて規制が始まり、オゾン層破壊効果がない代替フロンへの切り替えが進んできた。しかし、代替フロンはオゾン層破壊効果がないものの、高い地球温暖化効果があることから、地球温暖化防止のために排出を抑える必要がある。

 特に業務用のエアコンや冷凍冷蔵機器からの使用時におけるフロン類の漏えい問題が判明したことなどから、これらの機器の適切な管理の必要性が高まってきた。そのため、日本政府はこれまでフロン類の回収や破壊を対象としていた「フロン回収・破壊法」を2013年6月に改正し、新たな内容を加えた「フロン類の使用の合理化および管理の適正化に関する法律」(略称「フロン排出抑制法」)が施行されることになった。

今まで義務のなかった「使用者」への負担

 今回の改正のポイントは大きく分けると2つある。1つ目が「対象機器の拡大」で、もう1つが「対象機器の使用者にも管理・報告義務が生じる」という点だ。

 今回対象となった第一種特定製品は、業務用エアコン・冷凍冷蔵機器で冷媒としてフロン類が充てんされている製品となる。こちらは指定の機器のメーカーなどには周知が進んでおり、対策なども進んでいることから、それほど大きな問題にはならないと考えられている。

 一方で注意しなければならないのが、機器の使用者に課される義務の方だ。管理者とは、「対象製品の所有者や使用などを管理する責任を負う者」を指す。具体的には、管理者は対象製品の所有権を持つ者となる。

 レンタルやリースの場合は管理責任を持つ者、ビル・建物などに設置された製品で入居者が管理しないものなどはビル・建物のオーナーが管理者となる。管理者には点検やフロンの漏えい量を報告する義務があるので管理責任の所在に問題が生じないように、事前に管理者を明確化しておくことが必要となる。

photo 改正フロン法の変更前の方対象範囲(図左)と変更後の対象範囲(図右)(クリックで拡大)※出典:環境省

 また、機器を使用する際に守らなければならない危機管理に関する「管理者の判断基準」が既に定められている。その内容が以下の4項目となる。

  1. 機器を適切に設置し、適正な使用環境を維持し、確保すること
  2. 機器を定期的に点検すること
  3. 機器からフロンが漏れ出た時に適切に対処すること
  4. 機器の整備に関して記録し、保存すること

 これらの順守状況については「都道府県知事が管理者を監督(指導・助言・勧告など)すること」となっており、それぞれに具体的な内容と罰則などが定められている。

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