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» 2015年12月07日 13時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:水素ステーションの低コスト化を実現、新型蓄圧容器を2018年に実用化

燃料電池車の普及に欠かせない水素ステーション。さらなる普及には専用部品の低コスト化も求められる。JFEスチールとJFEコンテイナーは、容器の製造コスト低減と長寿命化を実現する水素ステーション用畜圧器を2018年中に商品化する。

[長町基,スマートジャパン]

 JFEスチールとJFEコンテイナーは、より低コストな水素ステーション用蓄圧容器の実用化に向けた開発を進めている(図1)。この開発提案は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「水素利用技術研究開発事業」に採択され、容器の製造コスト低減と長寿命化により、水素ステーションの建設および維持管理コストの低減に寄与するものとして期待されている。両社は2018年中の商品化を目指す方針だ。

rk_151204_suiso01.jpg 図1 水素ステーション用「タイプ2複合容器蓄圧器」の試作品 出展:JFEスチール

 水素ステーション用蓄圧容器は、JFEコンテイナーが設計し、JFEスチール製の鋼管から製造した鋼製ライナの胴部に、三菱レイヨン製の炭素繊維を巻きつけたもの。耐圧性能を鉄と炭素繊維で最適に分担し、長寿命化を実現する。形状はシンプルなストレート型で、ライナの製造と炭素繊維の巻きつけ工程の簡略化、炭素繊維の使用量減による製造コストの低減、またメンテナンスの簡易化による水素ステーションのランニングコスト低減と容器の長期使用が可能になる。

 JFEスチールは材中に吸収された水素により鋼材の強度が低下する水素脆化(ぜいか)に関する研究実績が多数あり、最適な鋼製ライナの設計を行う。三菱レイヨンはさまざまな特徴ある炭素繊維を有しており、鋼製ライナに最適な炭素繊維の提供をそれぞれ受け持つ。また、JFEコンテイナーは高品質のドラム缶、高圧ガス容器を製造販売する容器メーカー。日本初の天然ガス自動車搭載用複合容器の大臣特認を取得するなどの実績があり、それらの技術や経験を生かして水素ステーション用蓄圧容器開発を進めている。

 なお、NEDOの水素利用技術研究開発事業は、FCVおよび水素供給のインフラの本格普及に向け、実用化技術開発や国内規制適正化、国際基準調和、国際標準化にかかわる研究開発を行い一連の機器・システムのコスト低減、FCVの普及、国際競争力の確保を目的としている。両社は今後も保有する技術とノウハウを生かしながら研究開発を推進し、水素社会の早期実現に寄与していく方針だ。

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