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» 2016年01月07日 07時00分 UPDATE

電気料金の新プラン検証シリーズ(4):鉄道グループが家庭に供給する電力、月間300kWh超で5%引き (1/2)

首都圏で鉄道を運行する東急グループが1月1日から家庭や商店を対象に電力の販売を受付開始した。東京電力の現在の電気料金と比べて基本料金・電力量料金ともに安いプランで攻勢をかける。家庭向けは月間使用量が300kWhを超えると5%安くなる。鉄道の定期券とセット割引も計画中だ。

[石田雅也,スマートジャパン]

連載:「電気料金の新プラン検証シリーズ

 東急グループは96年前の1922年に東京都内で鉄道を運行開始して以来、沿線を中心に不動産・ホテル・百貨店などの関連事業を展開している。新たに電力小売事業の東急パワーサプライを設立して、1月1日から「東急でんき」の販売活動を開始した。

 東急でんきの料金プランは3種類ある。それぞれ東京電力が提供中の「従量電灯B」「従量電灯C」「低圧電力」に相当するプランで、いずれも月額固定の基本料金と使用量に応じて課金する電力量料金の両方の単価を東京電力より安く設定した。

 一般の家庭を対象にした従量電灯Bに相当する料金プランを見ると、基本料金は最大で9.6%安くなる。ただし契約電力が30A(アンペア)以上の場合を対象にしている。電力量料金は月間使用量が300kWh(キロワット時)までは0.1%だけ安く、300kWhを超えると最大5%安くなる設定だ(図1)。

tokyu_denki1_sj.jpg 図1 「東急でんき」の家庭向け料金プラン(2016年1月)。東京電力の「従量電灯B」と比較。出典:東急パワーサプライ

 標準的な家庭の月間使用量が300kWh程度であることから、毎月の使用量が標準を上回る家庭でないとメリットは出にくい。たとえば契約電力が40Aで月間使用量が330kWhの場合に、現在の東京電力の料金は月額で約9000円になる(税込み、燃料費調整額や再生可能エネルギー発電促進賦課金は含まない)。この条件だと東急でんきに切り替えても毎月100円ほどしか安くならない(図2)。

tokyu_denki2_sj.jpg 図2 東京電力の「従量電灯B」の電気料金と比較(月額、2016年1月)。出典:東急パワーサプライ

 東急パワーサプライがモデルケースに挙げるのは戸建て住宅の4人家族だ。契約電力は40Aで、現在の電気料金が月額1万3000円の場合を想定している。毎月の電力使用量は460kWh程度になり、標準家庭の約1.5倍に相当する。この家庭で電気料金が月額300円ほど安くなる。割引率で2%強である。さほど魅力的な安さとは言いがたい。

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