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» 2016年06月23日 07時00分 UPDATE

電気料金の新プラン検証シリーズ(33):24時間CO2ゼロの電力を販売開始、全国7地域で電力会社よりも安く (1/2)

住宅の屋根に太陽光発電システムを無償で設置して、消費した電力をもとに電気料金を請求するユニークなプランがある。日本エコシステムが提供する電力小売サービスで、6月23日からCO2排出量がゼロになる新プランを開始した。月額100円の追加でカーボン・オフセットの仕組みを適用できる。

[石田雅也,スマートジャパン]

連載:「電気料金の新プラン検証シリーズ

 毎日24時間を通してCO2(二酸化炭素)排出量ゼロの電力を供給するサービスが始まった。小売電気事業者の日本エコシステムが全国7つの地域で6月23日に開始した「地球応援プラン」である(図1)。供給エリアは東北・東京・中部・関西・中国・四国・九州電力の管内で、各地域の電力会社が従来から提供している標準メニューよりも割安な料金を設定した(東北は宮城県と福島県に限定)。

図1 「地球応援プラン」の電源構成。kg-CO2/kWh:CO2換算キログラム/キロワット時。出典:日本エコシステム

 このプランでは昼間は住宅の屋根に設置した太陽光発電システムの電力を自家消費する一方、夜間はエネットがLNG(液化天然ガス)で発電した電力を主体に供給する。太陽光発電システムの設置費用は無料で、利用者は日本エコシステムに電気料金を支払って電力を自由に使うことができる(図2)。

図2 「地球応援プラン」の昼と夜の電力供給イメージ。出典:日本エコシステム

 日本エコシステムは同様の仕組みで「じぶん電力」と呼ぶ商品を4月1日から提供している。新メニューの「地球応援プラン」は「じぶん電力」の標準プランに月額100円を追加するだけで、CO2排出量がゼロの電力を24時間にわたって供給する。

 夜間の電力に対してCO2排出量を相殺できる「カーボン・オフセット」の仕組みを適用して、火力発電の電力でも実質的にCO2を排出しない電源構成になる。国が認証する「J-クレジット制度」に参加する方法を使う。クレジットを購入すると、再生可能エネルギーを拡大する事業などを支援してCO2排出量の削減につなげることができる。

 電気料金の単価は太陽光で発電する分を除いて電力会社よりも安く設定した。一般的な家庭を対象にした「地球応援プランA」では、太陽光発電による電力の単価は1kWh(キロワット時)あたり27円になる(図3)。東京電力の従来の標準プラン「従量電灯B」と比べると、2段料金(25.91円)よりも高くて、3段料金(29.93円)よりは低い。

図3 「地球応援プランA」の単価(東京電力エリア)。出典:日本エコシステム

 契約の対象は30A(アンペア)以上の電力を利用する家庭だ。基本料金と太陽光以外で供給する電力の単価は「従量電灯B」よりも割安になっている。基本料金は5%弱、太陽光以外の電力量料金は1kWhあたり0.5円(1段料金)〜1.5円(3段料金)の範囲で安く設定した。実際の電気料金は太陽光の発電量によって変わるが、月間の使用量が400kWhを超える家庭ならば「従量電灯B」よりも安くなる。

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