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» 2016年06月29日 09時00分 UPDATE

自然エネルギー:遊水池の水上で太陽光発電、3700枚のパネルを浮かべて280世帯分の電力に (1/2)

瀬戸内海に面して広がる岡山県の干拓地で水上式の太陽光発電所が運転を開始した。治水のために設けた遊水地を利用して、発電能力はメガソーラー並みの973kWになる。フランス製のフロートの上に太陽光パネルを搭載した。大阪ガスグループが運営して280世帯分の電力を供給する。

[石田雅也,スマートジャパン]

 岡山県の笠岡市にある「十一番遊水地」の水上で、5月27日に太陽光発電所が運転を開始した。大阪ガスグループのエナジーバンクジャパンが笠岡市から池の水面を借り受けて発電所を運営する。長方形の池の中央部分に太陽光パネルを並べた(図1)。

図1 「かさおか十一番町遊水地 水上ソーラー発電所」の全景。出典:大阪ガス、エナジーバンクジャパン

 太陽光パネルは合計で3744枚にのぼり、設置面積は1万平方メートルに及ぶ。発電能力は973kW(キロワット)になり、年間に100万kWh(キロワット時)の電力を供給できる見込みだ。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算して280世帯分に相当する。発電した電力は固定価格買取制度を通じて中国電力に売電する方針だ。

図2 発電所を建設する以前の「十一番町遊水池」(中央右に見える長方形の区域)。出典:笠岡市政策部

 水上式の太陽光発電所は笠岡市が事業者を公募して実現した。瀬戸内海から4キロメートルほど入り込んだ港の一角にある遊水地には野鳥や魚が生息している(図2)。

 笠岡市は公募にあたって、生物を保護しながら再生可能エネルギーを導入できる方法を検討した。池の水面にフロートを使って太陽光パネルを浮かべる工法を採用すれば、水質に影響を及ぼす可能性は低いと判断して公募の条件に加えた(図3)。

図3 太陽光パネルの設置状態(画像をクリックすると水平方向に拡大)。出典:大阪ガス、エナジーバンクジャパン

 公募で選ばれたエナジーバンクジャパンは兵庫県の小野市にある大きな農業用ため池の水上で、2014年9月に太陽光発電所を稼働させた実績がある(図4)。小野市の発電所で採用した同じタイプのフロートを笠岡市の発電所にも導入した。

図4 兵庫県小野市で稼働中の水上式太陽光発電所。出典:大阪ガス、エナジーバンクジャパン
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