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» 2016年08月25日 11時00分 UPDATE

法制度・規制:エネルギー・電力改革と福島・熊本復興を基盤に、2017年度の経済産業政策 (1/2)

経済産業省は2017年度の予算案のベースになる経済産業政策の骨子をまとめた。“道半ば”のアベノミクスを加速させるために、IoTの活用による「第4次産業革命」に向けた投資の拡大など4分野の重点テーマを掲げる一方、基盤の政策としてエネルギー・電力改革と福島・熊本復興を推進していく。

[石田雅也,スマートジャパン]

 8月23日に開催した産業構造審議会の総会で、2017年度の経済産業政策の重点テーマが固まった。未来に向けた民間の投資を呼び起こすため、4つのテーマを中心に政策を展開するのと合わせて、エネルギー・電力分野の改革と福島・熊本の復興を加速させる方針だ(図1)。

図1 2017年度の経済産業政策の重点テーマのうちエネルギー・電力関連(画像をクリックすると政策全体を表示)。出典:経済産業省

 このうちエネルギー・電力分野では、国内の資源開発を含めた「エネルギーセキュリティ」の強化をはじめ、省エネ・再エネを促進する「エネルギー革新戦略」、2015年度から着手した「電力システム改革」、さらに経済成長と両立する「地球温暖化対策」を柱に政策を実行していく。

 省エネ・再エネの促進策をまとめたエネルギー革新戦略は5月に閣議決定した。省エネ法のトップランナー制度を産業界に拡大するほか、固定価格買取制度(FIT:Feed-In Tariff)を改正して太陽光以外の再生可能エネルギーの拡大を図る(図2)。企業や家庭が節電した電力を市場で売買できる「ネガワット取引」の活用も盛り込んでいる。

図2 「エネルギー革新戦略」の省エネ・再エネ政策(画像をクリックすると戦略全体を表示)。出典:経済産業省

 その一方で被災地の復興に向けて、「福島第一原子力発電所」の廃炉を進めるための技術開発や、ロボットと再生可能エネルギーの分野で新たな産業を創出する「福島イノベーション・コースト構想」を推進していく(図3)。福島沖で実施中の浮体式による洋上風力発電プロジェクトも構想の中に含まれている。

図3 「福島イノベーション・コースト構想」による新産業の創出。出典:経済産業省

 再生可能エネルギーの分野では安倍総理が3月に打ち出した「福島新エネ社会構想」がもう1つの柱になる。この構想をもとに福島県内で風力発電を拡大しながら、再生可能エネルギーから大量の水素を製造する実証プロジェクトに取り組む計画だ(図4)。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの会期中に福島県産の水素を使って燃料電池車や燃料電池バスを都内で走らせることを目指す。

図4 「福島新エネ社会構想」のテーマと重点プロジェクト(画像をクリックすると実施中のプロジェクトも表示)。出典:経済産業省
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